チーム「Link∞UP」は日本と北米の‘愉快で有益な’「マウンテンライフ」情報を日本と英語圏において共有をすること。 その生活を‘一生懸命楽しんでいる人達’のコネクション強化を図ることを目的に活動しています。 日本や北米でのマウンテンライフについて情報の欲しい方や私達に興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

2017年4月26日水曜日

Vol.69 キャンモアの穴場

どうも、ボブです。
日本は桜も散り散り、新緑が気持ちいい季節で瑞牆あたりもシーズンインした感じでしょうか?先日、日本から花見中のテレビ電話がかかってきたので羨ましくなり、こっちも外でBBQしたいなーと考えていた4月末。もうすぐ5月になりますが今日はキャンモアの町には雪が降り積もりました。まぁ夏でもふるんですけどね。カルガリーでも10cmの積雪らしいです。
ぼちぼちロックに移行中だったのですが、お天道様はなかなか優柔不断でまだまだ
ウィンターシーズンを楽しみたい模様ですな~!
最近はと言いますと、、さっぱり登れてませんね~
最近は家の前から見えるMt.Lawrence Grassiの北面に何度も通ってました。
(雪が無くなったらあらためてトライしたいと思います。。笑)
     〔いくつかあるピークの内、右から3番目がMt.Lawrence Grassi〕

そこにはM6, 300mのルート、その名もThe Hole というルートがあります。ここへ最初偵察に来たのは12月の頭くらいでしたが、異例の-30℃寒波が来たタイミングだったのでトライするのを辞めました。それからも行きたいなぁと思ってましたが時は流れ、雪は積もり、3月になって雪が安定してるのを見計らって初めてトライしました。
    〔写真中赤のライン。途中に大きな穴があるのがわかりますか?〕

詳細はルート詳細を見てほしいのですが、途中に穴があったりと
何か冒険的で楽しそうなんです。これぞアルパイン! 
                〔取り付きから〕 

最初にトライした時はここから取り付く気にならず、、
他からラインを探りましたが登れず、その次のトライはここから取り付きました。

アックスを振りに振りまくって、ハングの下、頭上に被さる雪をひたすら除雪。
掻いた雪はもれなく自分に振ってくるので不快です。笑
 パートナーが岩と雪の間をうまく潜り抜けてくれました、賢い。
さぁあとはマッシュに乗ってさくっとハング越えかな~!
と思ったら1m四方の巨大なマッシュと一緒に降って来ました。笑
ビレーしてて「あ、終わった」と一瞬思いました。ナイスビレーポイント
気を取り直して1P目をのぼり切りましたが、スタートから4時間以上経っており、
残るピッチを考えると心折れました。全体に傾斜の緩い壁程状態に左右される感じですね。

○ルート詳細
・The Hole
⇒FAは12月半ばです。来年の正月はここもプランの一つにいかがでしょうか?
 ただし、アプローチのガリーのコンディションにはご注意下さい。

ロッキーのアルパインに向いたシーズンは何月なのか?
天候の安定度・気温・積雪量と雪の安定性・日照時間、など目的のルートに対して
何が大事なポイントかで変わりますよね。明日から10日程日本から友人が来ます。
天気とにらめっこしてうまく楽しんでいきます。

以上、ボブでした。

2017年4月17日月曜日

Vol.68 カナディアンロッキーでの登頂 その7 Mt トンプソン


皆さん、ご無沙汰してませんが谷です。今回はスキーガイドがハイシーズンで忙しい秋山に変わり、ピンチヒッターとして投稿させてもらいます。
もう7回目ですが、多分このシリーズは尽きることないですね。ロッキーは無限に山があるんで。


今日ご紹介するのはMTトンプソン(3089m)です。
前回アイスクライマーよりだったので、今回は日本で小屋泊縦走したことある方、カナダでバックパッキング歩いたことある人ならいけちゃうよって山をご紹介。
もちろん、バリバリやったことある方も、氷河の練習したい方にはもってこいです。
この山はカナディアンロッキーに観光に来たことある方なら必ず行っているボウ湖とペイトー湖。その源流に位置するワプタ氷原にある一番人気のある山の一つです。
急斜面が一切ない山なので、お天気さえ良ければ、ハイキングしたことある方なら基本登れます。
ただ氷河がありますので、氷河登高の知識、クレバスレスキューが出来ない方は、アルパインガイドに頼みましょう。ちなみにカナダの国立公園をガイドするには国際山岳ガイド以外の資格や許可証も必要なので、日本語でガイドを頼む場合、自動的に僕がガイドになってしまうのであしからず(笑)
氷河冒頭の写真通り、めっちゃ平らです。歩くだけ。最高に楽しいです。でもどこにクレバスあるかわかりませんよね、なので皆、ロープ、ハーネス、アイゼン、そしてピッケルをもって万が一に備えているわけです。


地図を見てわかるように、ボウ湖とペイトー湖の上流です。
山小屋に泊まって、一日の行程は標高差650m以内で登るってバックパッキングより簡単かもしれないですね。

さて見ていきましょうか?



アプローチはボウ氷河のハイキング道を使って小屋に行くので結構快適。
このボルダーは実は天然の橋になっていて、渓谷を渡るときに使います。高度感抜群ですよ。


この辺りから道が少しづつ不明瞭ですが、踏み後はしっかりついてます。
目の前はワプタ氷原。
冬はスキーを履いてここを登っていくわけですが、夏はスキー出来る必要ありません。
歩ければ着きます。

今日のお宿、ボウハットに到着です。素泊まりですが、薪ストーブあるし快適そのもの。
夏はスキーの時期と違い、比較的空いていてより快適ですね。
小屋の値段とか予約の話は少し前に、秋山の方がしているのでそのリンク張っときます。




翌日は氷河を歩いて登頂へ!!
氷河、こんな感じ~




大氷原~。
全部氷河~。
実はワプタ氷原には登れるピークが簡単なものであと二つもあり、
中級者が登れる山は3つほどあります~。ちなみに左に見えるセント、ニコラス山は中級者むけ。でもアルパインガイドとなら初心者でもOK。













途中、Theオニオンという小ピークに登りピークから記念撮影。
そして今回いくトンプソンは真ん中右。
右に伸びている尾根は緩やかでしょ。燕岳登れたら、余裕で登れます。



山頂に着けば眼下にボウ湖が広がる…
最高の瞬間ですね。
 
帰りはペイトーに抜けてもいいですしボウに戻るのもあり。
お勧めは二泊三日ですね。

年齢問わずガイドを頼まない次世代クライマー、スキーヤーは、ぜひロープ講習をロックガイドなどに受けるかして、自分たちで行けばより満足できます。


では! 


参考タイム、2泊ボウハット。
ギア、クレバスレスキュー一式。