チーム「Link∞UP」は日本と北米の‘愉快で有益な’「マウンテンライフ」情報を日本と英語圏において共有をすること。 その生活を‘一生懸命楽しんでいる人達’のコネクション強化を図ることを目的に活動しています。 日本や北米でのマウンテンライフについて情報の欲しい方や私達に興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

2019年12月20日金曜日

Vol.200 マウンテンライフの共有

バックはIce Lineの表紙にもなっているフェアフルシンメトリー
久々に凍りました。
メリークリスマス山田トシです。記念すべき200回目のブログの前にご連絡があります。突然の発表で恐縮ではありますが、仲間と共に2015年から4年間地道に続けてきたブログの定期配信をメンバーと相談した結果、無期限休止することになりました。理由は色々ありますが、一番は記事の投稿に対して読者の反応が薄れてきたこと(ポジティブに捉えると多くの人が特に私達の情報がなくとも有益なマウンテンライフを送れているということかな?)それに伴い私達が情報を定期的に発信していく意義やモチベーションを保てなくなったことが一番の理由です。継続することの難しさを痛感しています。毎週読んで下さっていた読者の皆様には誠に勝手ではありますが、ご理解のほどお願い致します。

さて、残念なお話はここまでにさせて頂き、記念すべき200回目のブログを始めましょう。今回はリンクアップの趣旨であった、「マウンテンライフの共有」について書きたいと思います。

先日、SNSのカナディアンロッキーアイスクライミングのグループ内で有益な意見が出されました。アバランチカナダが発信している雪崩の情報の中にマウンテンインフォメーションネットワークという項目があり(以下で説明)その中でマウンテンユーザーが自分の見た雪崩やアイスクライミングのコンディションをアップしていこうよというものです。多くのアイスクライマーやガイド達もその意見に賛同し、早速その情報がアップデートされるようになりました。それにより、アイスクライミングルートにおけるリアルタイムの雪崩の情報とルートのコンディションが随時確認できるようになりました。
数年前から主にスキーのコンディションはアップされていましたが、今回はアイスクライミングにおいても同様の試みをしていくことになった形です。

アイスクライミングにおいての雪崩の危険はアプローチにもありますが、ルートの上に存在するスタートゾーン(雪崩の発生個所、アバランチスロープ)に対して最も警戒しなくてはなりません。アイスクライミング中はその場所に滞在する時間が長いからです。また、いかにサイズ(雪崩の大きさ)が小さくとも氷にへばり付いている時に当たれば大墜落は免れませんからね。
そのルート上に存在するスロープにどれくらいの雪が溜まっているのかを判断することが、雪崩の危険が大きいルートに行くかどうかを判断する上で重要な要素になるという理由が挙げられていました。

今まではFBグループの「Canadian Rockies Ice Climbing」においてこの手の情報は挙げられていましたが、過去の情報をトラッキングすることが難しいという理由もあり、アバランチカナダのウェブ内で情報を共有していく方がより利便性が高いこともあり、今回の提案に繋がったようです。
具体的にこんな感じで閲覧できます。

アバランチカナダのサイトへ行き、自分の行きたいエリアにある数字をクリック
青いピンマークがマウンテンインフォメーションネットワーク

ジャスパー国立公園にある有名なポーラーサーカスでの雪崩情報を発見
日時は勿論、雪崩の大まかな回数

コメント欄にはトレイルのコンディションやアイスの状況まで記載してくれている場合もあります。
ポーラーサーカスのルート中にあるペンシルというレアものも今年は氷結が宜しいようです。

こんな感じで使い勝手は抜群で特に日本から来たクライマーには心強い味方になってくれると思います。
アバランチカナダという公共のサイトに誰でも気軽に情報を書き込むことができ、そしてそれをアウトドアを楽しむ誰もが閲覧し、自分のクライミングやスキーに活かすことができる。いかにも合理的で北米らしいフリースタイル。実は私の車もフォード・フリースタイル(関係ないけど)。

ウェルカムボブと愛車のフリースタイル
ロッキーでの典型的な駐車場(路肩)

話が逸れますが、これに加えてウィルギャットがリリースした「Ice and Mixed:Western Canada」のアプリがあればほとんどのルートの駐車場所やアプローチ情報もGPSで確認できるので、暗闇オンサイトトライも随分楽になりました。←実際のクライミングよりもその日の核心となる可能性も高いです。
最近は写真も動画もガイドブックもGPSもスマホ一台で事足りる。便利な世の中になったものです。このアプリ自体もウィルが多くのローカルクライマーから集めた情報(GPS座標とか)で作られているんですよ。

これらを駆使して、これからカナダに来る日本人のクライマー皆様、思う存分登って頂ければと思います。

自分のマウンテンライフを他者と共有すること。そうすることでクライミングコミュニティー全体の安全係数が上がったり、はたまた新たな可能性や記録が生まれたりする。

特に何も考えずにキャンモア、バンフの有名な街なら沢山日本人のクライマーもいるっしょと思って乗り込んだ5年前。実際は片手で数えられるくらいの人達しかいなかった。そのお陰でパートナー探し、情報もなくとりあえずクライミングに出かけるという毎日が未知の連続で楽しくはあったが、無駄な努力や失敗もした。思った通りにクライミングができず歯がゆい思いをしたのも事実だった。それならば、自分が経験したことを発信していくことで、次に来たクライマーがもっと充実したマウンテンライフを送れればいいなと思い、谷と共にリンクアップを立ち上げたことを思い返しながら書いてみました。

4年間ご愛読頂きまして、メンバーー同感謝しています。各人がこれかも変わらずに自身のマウンテンライフを楽しみ、たまにはマウンテンライフの共有をしてくれると思います。その時は是非一読して下さい。

夏の第0回クライマーズミート(バーベキューしただけ)
ロッキーのクライマー何気に増殖してます。

おまけ動画

冒頭の写真の動画バージョン
サウスゴーストにあるReactal Hallという素晴らしいエリア
これからのモチベーションにどうぞ

























2019年12月4日水曜日

Vol 199. クライミングとスキーの両立の難しさと可能性。





ご無沙汰してます。谷です。冬が始まりました。


4年前このリンクアップのブログを始めてから色々なことに日本人の仲間やカナディアンとトライして来ましたが、ようやくビザの問題がなくなりこの冬から自分がしたいこと出来るかなという感じがします。もちろん国際ガイドの最後の試験が春にあるので完全自由ではないですが…。

僕がしたいこと、それは登りと滑りを1日で楽しむ。それも結構なレベルでです。

スキーとクライミングというのは同じ山で遊ぶ行為ではあるのですが、やはりベクトルが多いに違います。登る、滑るという行為は使う筋力も違えば、どちらかをやることによって片方の良さをなくす結果になるときもあります。
例でいればスキーの筋力が足やお尻に付くと否が応でも重くなって、軽いほうがいいクライミングにはデメリットにもなる。
自分では結構得意な気がしているアイス。

ただ冬に関して言えば、アイスクライミングや雪壁を登る筋力は主に足であり、これをうまく利用できないかなとカナダ来てからだいぶと考えて来ました。

アイスは基本的に氷の質や形状が安定していれば、現代のボルダリングのようなダイナミックな動きもなく、自分でラインやホールドを作れるため実は自分のラインを選択できるスキーと似ています。しかもコンディションによって大きく左右されるのもしかり。

正直この部分でロックにみんなが行くのもわかる気がします。なぜなら岩は固く、壊れない限り基本的に難しさは初登攀と変わらない部分もあるからです。
なので純粋に自分の限界にトライできるし、雪崩などの不確定要素。事故があった時の凍傷や死に至る結果からかなり冬のアクティビティに比べ激しくないからです。
比較的安全に難しいことを山でしたいならやはりロックかなって気もします。

またスキーやアイスは誰かが登ったあとや滑ったあとだとかなりの割合で簡単になります。まず不確定要素が少なくなり、アイスは最初登った人のスイングの穴を利用できますし。スキーに関しては雪のコンディションがわかるので思いっきり突っ込めます。
でもこれじゃ面白くない。
登られまくって穴だらけの6級登るより、この冬誰も触ったことのない4級の方がはるかに難しく、僕には価値があるのです。それがまだ誰も登ったことのない氷だったら?
言葉にするのは難しいですが山の本質はやはり冒険だと僕は思うのです。
山スキー、アイスクライミング(アルパインクライミングというときもある)の良さはやはり、共に冬の登山として雪崩や落石などの不確定要素と戦い、何が待ち受けているかわからない未知の領域に向かい、そして何より誰も触ったことのない氷、斜面にトライするという数字では語れない難かしさ(冒険性)これに尽きるかもしれません。

もういい歳して冒険なんて恥ずかしいですが、僕は今でもラピュタを見て冒険に出かけようとモチベーションを高める39歳なのであります。
2018年のカリブ山脈の一コマ、スキーを背負っての登攀能力は数字では語れない。

山スキーで培った雪崩の知識判断、急峻な地形を滑る技術、氷河技術、冬山の生活術。
アイスクライミングで培ったコンディションを見極める技術、落ちない精神力、安全への何重にも及ぶバックアップなど、数え切れませんが、これらすべてを使って出来ることトライして見たいという気持ちにこの冬はなっています。


僕が山を始めた頃にはもうそこには未踏峰も少なく、未踏の壁は高難度でトップクライマーでないとできないレベル、ファーストディセントもレッド○ルのイケイケのビックマウンテンスキーヤーじゃないとできない一歩間違えれば死の世界。そんなのとても凡人の僕ではできません。
しかしながらこのロッキーは登りも滑りもトップクラスでできるエリアであり、僕はようやく地元民(ローカル)になることができました。
緻密に集めた情報や経験、住んでいるからこそ、つかめるかもしれないいいコンディションを待って、新しい挑戦をしたいと思います。
昔の登り滑られているルートや山でも、発想次第でまだまだ冒険が待っている。
これが僕が山をやる一番の魅力だと考えているからです。
カリブートラバースの一コマ、100Lのザックを背負ってのターンは数字では語れない。


またこの春リンクアップの仲間、千春とボブでバカブー・ロジャースパスの130kmの氷河縦走計画しています。すごく難しい斜面はないけど、トップアスリートのようにクレイジーなことはできないけど大好きな山をどっぷり感じれるいい縦走になると信じています。

最後になりますが、自分の能力を最大限まで引き出せる、そんな山行を計画し、そして実行に移す、これこそが最大の挑戦であり、目標とする山になることでしょう。
スキーとクライミング、小さいながらも片方ずつの翼をようやく手に入れることができました。
これでどこまで羽ばたけるか、今からワクワクが止まりません。

レッド○ル翼を授ける!

ではオチがついたところで皆さん良いシーズンを!