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2019年10月9日水曜日

Vol.193 日高山脈 ソエマツ岳

こんにちは。星野です。北海道もようやく寒くなり、季節がまた移り変わろうとしています。僕はと言うと、夏の仕事が終了し、暫くは自分の時間を過ごせそうです。

今回は今年の夏に行った沢を紹介したいと思います。
登ったのはヌビナイ川右股沢ソエマツ岳南東面直登沢と言う沢で、日高一美しいと言われる通称七ツ釜がある沢です。

ホリエモンのロケット開発でも有名な大樹町から昭徳林道を車で進み、車両通行止めのゲート付近に駐車。暫くは林道や広い河原をダラダラ歩く。


暫く歩くと下二股。ここから渓相が一変。険悪なムードになります。うゎ~始まった~って感じです。


いきなりの腰から胸位の深さがあるゴルジュからの、落ちたら終わりな滝の側壁を登りました。このゴルジュは手前から高巻く事も出来ます。



その先も沢に入ったり、へつったり高巻いたり。写真を取るのを忘れたのですが、一か所高度感のある高巻があります。高度があるし、滑りそうなので僕達はロープを出しました。帰りは寒さでガタガタ震える手を押さえつけ、その高巻をトラバースするのはかなり緊張しました。何ヶ所か残置ハーケン、ボルトがあります。


そして現れる七ツ釜。エメラルドブルーの釜が続いています。この景色は一見価値あり。もともと雪崩などによる大量の流木で荒れていた七ツ釜でしたが、2016年の台風で流木が一掃されかつての美しい渓相が復活したそうです。いつかはまた流木が溜まってしまうのでしょう。


1日目のキャンプ地は上二股。食事はすべて焚火で作りました。と言ってもご飯炊いて焼き肉しただけで、メニューは2日間とも一緒。メニュー考えるの面倒くさいですからね。。。



2日目はロープを出す箇所は無かったものの、それなりの高度感がある滝もいくつかあり気は抜けません。最後は藪漕ぎも無く頂上直下の稜線へ出ます。山頂には「山」の一文字。確かに山ですね。ソエマツ岳は日高山脈の奥深くにあり、夏道も無いことから北海道の中でも登るのが難しい山の1つです。日高の山の奥深さを改めて感じた山行になりました。



そして帰りは「投げます」「飛びます」「飛び込みます!」!!


時には「滑ります!」。沢の楽園を楽しみ過ぎて、低体温症寸前。体ガタガタガタガタ。。。。低体温症ダイエットです。2日目の夜は3人で米5合が無くなりました。ダイエット効果なし。

ここで忘れてはいけないのが、家族へのお土産です。自分だけ遊んで何も無しで帰る訳にはいきません。今回は天然のエゾシカの角2本セット。裏側には顎の骨(歯付き)もついてます。沢山のお土産と、沢山の思い出を持って下山しました。

最後に、先日雌阿寒岳に登った時に改めて山頂からの眺めが良いと思ったので写真を1枚載せます。雌阿寒岳はゆ~っくり歩いても3時間あれば頂上に着ける山ですが、頂上からの景色は北海道のどの山より僕は好きです。どこまでも続く原始の森。地球のパワーを感じる噴煙。そして火口の中にある、まん丸い神秘的な色をした青沼。北海道の雄大で広い大地をダイレクトに感じられる景色です。そしてここは、北海道の先住民、アイヌ民族の伝説が沢山残っている土地でもあります。なんだか不思議の国に行った様な感覚になれますので、北海道を訪れた時には是非一度登ってみて下さい。絶対天気が良い日に!

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