元号が変わりましたが、みなさまいかがお過ごしでしょうか。令和(まだ自動変換してくれない)元年最初の投稿は、息子と自分の風邪によりGWは家で過ごすことがほぼ確定したカネイワがお送りします。世間はどこかお祭りムードですが、私はほぼ通常運転です。つまり、元号が変わっても自分がすることはたぶんあまり変わらないということ、すなわち「くうねる、そしてやまのぼってすべる」です。そんなシンプルな私の山スキーシーズンも、もはや終わろうとしています。今回は、シーズン最後のスキー山行となるであろう春の燧ヶ岳を紹介したいと思います。
正直、燧ケ岳に登ったのは季節問わず今回が初めてです。以前、夏に尾瀬ヶ原と尾瀬沼に来たことはあるのですが、その時は山には登りませんでした。確か写真が...と昔の外付けハードディスクをブーンッと起動してみます...。
と、ありました!!!
これはもう湖ですね!って服部さんも言ってくれそうな大きさだ!尾瀬沼は偉大なり!いや、遥かなり!
※夕張メロンピュアゼリーCMにおける服部幸應さんの「これはもう果物ですね」という名台詞は有名ですよね(果たしてこれは道民以外には通用しないのだろうか)
そして、やはりニッコウキスゲの写真もありました!というより、私はこの時この黄色い方のザックがどうなっているのかとても興味津々に眺めており、ついには盗撮してしまったのでした。
さておき、話がとりとめのない方向に行きそうなので、このあたりで平成から令和へ話を戻したいと思います(あ、山行当日はまだ平成か)。
入山口はこちら、大清水でございます!みんな大好き鳩待峠よりは不人気で(林道歩きが長いから?)、しかし標高が低いせいか鳩待峠より道路の除雪はたぶん少し早い。そして、何より人が少ない!ここが私にとって最重要でございます。
とはいえ、雪があれば山スキーヤーにとってはさほど苦ではありません。行きは独り言したり黙々としたりしてひたすら歩くのみ。帰りは滑って来れます(午後に再凍結した林道が滑り具合はベスト)。
つい最近踏んだであろうツキノワグマの足跡もありました。大きさはだいたい13センチ程度でしょうか。「5歳以上の雄の可能性」が高いようです。なお、この日この近くで熊の親子3匹を樹上に見つけたという方がTwitter上にいらっしゃいました!
写真には写っていませんが(写真より安全を優先して素早くその場を離れたそうです)、稀有な機会ですね。この場所は通りませんでしたが、私もニアミスでした。
はい、そんな約 3.5km の長い林道を越えて山に入ると、やがて目指す燧ケ岳が見えてきます。目指すは三平峠。名前も見た目も結構地味な場所なのですが、なんと「利根川水系と阿賀野川水系の分水嶺」だそうです。いずれも日本を代表する一級河川がここを起点にしているなんて、なんとなく感動的です。なんとなく。
そして...ついに完全凍結した尾瀬沼に降り立ちました!いわゆる「ガチのかなづち」の私は、たとえ凍結していても湖に降り立つのはとても恐ろしいのですが、スキーを脱いで(スキーを履いていた方がまだドボンしにくい)自撮りしてしまうくらい素晴らしい光景でした。ちなみに「標高は1660Mと高く、日本では、これより高く尾瀬沼より大きい湖沼・池は無い」らしいです(このあたりはだいたいWikipedia情報)。
ちなみに、滑るのはこのど真ん中の広くて白い所「ナデッ窪」で、夏は登山道があるようです。
今回は朝早く雪も締まっていたので、登るのもここにしました。雪崩の可能性が低ければ思い切って沢を詰めてしまうのが、時として手っ取り早い(時として危ない)ですね。沢には前日までのシュプール(そのほとんどがスノーボードだった)があったので、帰りは少しラインを変えて滑走しました。
目指すはより標高の高い柴安嵓だったので、爼嵓はトラバースで省略しました。傾斜があるので雪質次第ではここも怖いかも知れません。
最後の数メートルだけは少し急な雪壁で、面倒だったが安全第一でアイゼンに切り替えてシートラしました。そして、絶頂。爼嵓には数名の登山者が見えるがこちらはまだ私だけ。この日は墓石のような山頂の碑に手を合わせました。今年はこの山で山スキーの事故があったのです。
「広大な尾瀬ヶ原を差し挟んで東西に対立している燧岳と至仏山。燧の颯爽として威厳のある形を厳父とすれば、至仏の悠揚とした軟らかみのある姿は、慈母にたとえられようか。原の中央に立ってかれを仰ぎ、これを眺めると、対称の妙を得た造化に感歎せざるを得ない。」
~『日本百名山』深田久弥より~
至仏山と燧ヶ岳の素晴らしい対称性を誰か文章にしていないかと思ったら、深田先生が書いていたので最後にそのまま引用させて頂きました。いずれの山も素晴らしい山で、そして、春の山スキーに最適です。今回の山行はこちらにまとめましたので、良ければご参照ください!それでは、ごきげんよう。
来シーズンも雪と幸運に恵まれますように。
凍結した尾瀬沼から見る燧ケ岳 |
正直、燧ケ岳に登ったのは季節問わず今回が初めてです。以前、夏に尾瀬ヶ原と尾瀬沼に来たことはあるのですが、その時は山には登りませんでした。確か写真が...と昔の外付けハードディスクをブーンッと起動してみます...。
2012年夏の尾瀬沼 |
と、ありました!!!
これはもう湖ですね!って服部さんも言ってくれそうな大きさだ!尾瀬沼は偉大なり!いや、遥かなり!
※夕張メロンピュアゼリーCMにおける服部幸應さんの「これはもう果物ですね」という名台詞は有名ですよね(果たしてこれは道民以外には通用しないのだろうか)
ザックの中身が気になる! |
そして、やはりニッコウキスゲの写真もありました!というより、私はこの時この黄色い方のザックがどうなっているのかとても興味津々に眺めており、ついには盗撮してしまったのでした。
さておき、話がとりとめのない方向に行きそうなので、このあたりで平成から令和へ話を戻したいと思います(あ、山行当日はまだ平成か)。
大清水口。ゲートをくぐるとそこには雪が |
入山口はこちら、大清水でございます!みんな大好き鳩待峠よりは不人気で(林道歩きが長いから?)、しかし標高が低いせいか鳩待峠より道路の除雪はたぶん少し早い。そして、何より人が少ない!ここが私にとって最重要でございます。
長い林道歩き |
とはいえ、雪があれば山スキーヤーにとってはさほど苦ではありません。行きは独り言したり黙々としたりしてひたすら歩くのみ。帰りは滑って来れます(午後に再凍結した林道が滑り具合はベスト)。
アニマルトラック!小型ですがクマさん起きてます! |
つい最近踏んだであろうツキノワグマの足跡もありました。大きさはだいたい13センチ程度でしょうか。「5歳以上の雄の可能性」が高いようです。なお、この日この近くで熊の親子3匹を樹上に見つけたという方がTwitter上にいらっしゃいました!
3匹が木登りに夢中で気付かれてなかったのと、自分が滑走中で斜面のやや上だったのが幸いした感。ハイク中で出合い頭だったら逃げきれたかどうか。 pic.twitter.com/HmHU7NVRQX— DDR (@slowflowsnow) April 21, 2019
写真には写っていませんが(写真より安全を優先して素早くその場を離れたそうです)、稀有な機会ですね。この場所は通りませんでしたが、私もニアミスでした。
燧ケ岳が見えた! |
はい、そんな約 3.5km の長い林道を越えて山に入ると、やがて目指す燧ケ岳が見えてきます。目指すは三平峠。名前も見た目も結構地味な場所なのですが、なんと「利根川水系と阿賀野川水系の分水嶺」だそうです。いずれも日本を代表する一級河川がここを起点にしているなんて、なんとなく感動的です。なんとなく。
自撮りポイント |
そして...ついに完全凍結した尾瀬沼に降り立ちました!いわゆる「ガチのかなづち」の私は、たとえ凍結していても湖に降り立つのはとても恐ろしいのですが、スキーを脱いで(スキーを履いていた方がまだドボンしにくい)自撮りしてしまうくらい素晴らしい光景でした。ちなみに「標高は1660Mと高く、日本では、これより高く尾瀬沼より大きい湖沼・池は無い」らしいです(このあたりはだいたいWikipedia情報)。
ちなみに、滑るのはこのど真ん中の広くて白い所「ナデッ窪」で、夏は登山道があるようです。
ナデッ窪上部より見た尾瀬沼 |
今回は朝早く雪も締まっていたので、登るのもここにしました。雪崩の可能性が低ければ思い切って沢を詰めてしまうのが、時として手っ取り早い(時として危ない)ですね。沢には前日までのシュプール(そのほとんどがスノーボードだった)があったので、帰りは少しラインを変えて滑走しました。
目指すはより標高の高い柴安嵓だったので、爼嵓はトラバースで省略しました。傾斜があるので雪質次第ではここも怖いかも知れません。
燧ヶ岳山頂 |
最後の数メートルだけは少し急な雪壁で、面倒だったが安全第一でアイゼンに切り替えてシートラしました。そして、絶頂。爼嵓には数名の登山者が見えるがこちらはまだ私だけ。この日は墓石のような山頂の碑に手を合わせました。今年はこの山で山スキーの事故があったのです。
燧ヶ岳より至仏山を望む |
「広大な尾瀬ヶ原を差し挟んで東西に対立している燧岳と至仏山。燧の颯爽として威厳のある形を厳父とすれば、至仏の悠揚とした軟らかみのある姿は、慈母にたとえられようか。原の中央に立ってかれを仰ぎ、これを眺めると、対称の妙を得た造化に感歎せざるを得ない。」
~『日本百名山』深田久弥より~
2015年4月至仏山から見た燧ヶ岳 |
至仏山と燧ヶ岳の素晴らしい対称性を誰か文章にしていないかと思ったら、深田先生が書いていたので最後にそのまま引用させて頂きました。いずれの山も素晴らしい山で、そして、春の山スキーに最適です。今回の山行はこちらにまとめましたので、良ければご参照ください!それでは、ごきげんよう。
来シーズンも雪と幸運に恵まれますように。
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