チーム「Link∞UP」は日本と北米の‘愉快で有益な’「マウンテンライフ」情報を日本と英語圏において共有をすること。 その生活を‘一生懸命楽しんでいる人達’のコネクション強化を図ることを目的に活動しています。 日本や北米でのマウンテンライフについて情報の欲しい方や私達に興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

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2018年2月15日木曜日

Vol.111 冬の思ひで

どうも、ボブです。
最近はレベルストークというキャンモアから300km程の町に住んでいます。
メインはスキーでクライミングも!という発想でいましたが、クライミングに関しては
若干企画倒れ気味な感じですが、スキーに関してはいいエリアです。
やはりキャンモアが色々バランス良くできて住みやすさナンバーワン!

とは言え、最近は雪崩のコンディションが高い状態が続いているので、思うようにクライミング出来ておりません。このまま今シーズン終わっちゃうんじゃないかなと不安になります。気付けば2月で冬も残り2ヶ月程となりました。今シーズンの振り返り、、


Mt Sir Douglas(3406m)
近いようで遠く、風が強くて寒かったー


Over slept WI5 80m
寝坊からのまさかのFA!

Full moon corner M6R,WI4 400m(写真赤のライン)
トシがハイキングガイド中に見つけた壁に見出したラインをFA
車から車まで24時間かけて登りました。これは良かったです!
詳細はコチラ
Mt.Kidd East face 1000m Peak elv:2,893

Unicorn M7 80m
1ピッチ目はベルグラのランナウトがなかなか痺れました。

Virtual Reality WI6 160m(右の氷)
レアアイスの一つですが今年は氷結ばっちりでたくさんの人が登りました。

Nemesis WI6 140m
70mの2ピッチだからお腹いっぱいになります。

General Malaise M6 WI5 3P
写真左の氷のライン。これぞファンな感じでおすすめです。

Mixed Master(5.8,WI5,300m)
アプローチ10分で300m。Weeping Wallの横にあるルートですが、
内容も長さもあって面白い。これもおすすめの一本です。

Shooting Star WI6 210m
普段は下部のアイスが凍っておらず登れないレアアイスの一本
上部のアイスはロッキーで登った中で一番綺麗でした。

今シーズンは前半コンスタントに登りまくって12月半ばから下降気味となってます。
というのもやはりシーズンはじめの方が雪も少ないのですが、積もってた雪の状態が安定しておりルートのコンディションが良かったため、ルートに上手く取り付けたというのが大きな要因です。

3月4月は日も長くなりロングルートにトライするにはいい時期なので狙って行きたいですね。にしても今年は昨年より雪量が多い感じなのでアルパインには厳しいコンディションかもしれませんが、状況に合わせて上手く選べるかが面白いとこでもあります。
楽しんでいきましょう。

2017年3月21日火曜日

Vol.64 ウィンタークライミング雑感

 どうもご無沙汰しております。山田トシです。日もすっかり長くなりロッキーには春が来ました。ただ、暖かくなったと同時に数十年ぶりの雪崩のサイクルに入ってしまい山はもちろん、道路にも影響が出るほど大きな雪崩がロッキー中で起こっているので思うようには登れていません。まあ来週には落ち着くと思いますが。
 今回のテーマは私が今季ロッキーで行ったウィンタークライミングを振り返りながらざっくばらんに思ったことを書きます。ロッキーで学んだことを踏まえて書きますので読者の方の参考程度になればと思います。環境が人を育てるというのは本当でロッキーに来て約3年アイス、ミックスクライミングに対する自信は少しずつですが付いてきました(まだまだなのは百も承知ですが)。アルパインクライミングを生きがいにしている自分にとってはこの二つのクライミングは欠かすことはできないので本当に有難いですね。
 写真は今シーズンにトライした[MIXED MONSTER M8]の1ピッチ目です。
その2ピッチ目終了点からの写真。
ロッキーにはハードなミックスやアイスクライミングが体験できる自分のクライミングが伸びたのはこの環境のお陰です。
 写真はその3ピッチ目。
ウィンタークライミングはフリークライミングと違い多くのギアを使います。まずはリーシュ(赤矢印の紐のこと※クライマーが持つアックスの落下防止)について書いていきます。日本人はリーシュをつけている人がほとんど。カナダ人はほとんどつけていない。どちらがいいのか。私は状況に応じて使い分けるのがいいという結論に達しました。クライミングはシンプルであればあるほどカッコイイし楽ですね。アイスやミックスに慣れてきたらスタイルをこだわるのもイイと思います。道具は昔と違い進歩してますからね。リーシュがない方がはっきり言って疲れないし早く登れる。アイスクライミングならたとえマルチピッチだとしても付けないことが多いです。氷に刺さっているアックスは余程のことがない限り落としません。今まで落としたことは一度だけあるんですが、それはビレー点で適当に刺したアックスを触ってしまい落としたもので登っている時はありません。ミックスクライミングは傾斜の緩いM6,7-位までなら付けた方が良く、それ以上はない方がいいと思っています。理由はムーブが妨げられない、落ちた時(難しいから落ちる可能性が高い)に自分にアックスが跳ね返ってくることがある。傾斜が緩い壁は基本的にホールドが浅くアックスがホールドから抜ける可能性が高くプロテクションを取る時などに引っ掛けていて外れることがある。アルパインクライミングは山で落としたらその後の行動と金銭面的にも致命的なのであった方がいいですね。
 写真その4ピッチ目。(写真:Micheal Kadaz)
ハードなミックスの場合最近はシングルロープで登ってバックロープを引いていくことにしています。こうすることでロープの交差を気にせずクライミングに集中できる。ロープが半分以上出ていたとしても懸垂することができる。アックスを落としたり何かアクシデントがあってもパートナーに助けてもらえる。荷上げ用にも使える。
この写真のピッチで派手にフォールしてブチ切れたリーシュの金具が歯に当たって前歯が少し
欠けました。なのでハードなピッチはリーシュレスを推奨します。

写真は今年開拓されたばかりの[Nasty Habit]を登る谷。 
写真のように氷の後ろが壁から浮いていたり宙に浮いている氷柱(ハンギングダガー)を登る場合。
登れるかどうかは正直氷の状態を間近で見てみないと分からない。登れるかどうか私の思考回路はこんな感じ。
1・氷を恐る恐る叩いて見ること→氷を叩いて氷に亀裂が入ったら厳しいですね。
2・音と振動→中が空洞でバリバリ壊れる場合は厳しいですね。氷を叩いてぶ〜んという音とともに振動が激しい場合も考えものですね。ドスという音の場合は経験上登れる可能性が高いです(判断は自己責任でお願いしますね)。
3・何とか身体を保持してくれそうな氷柱だと判断した場合氷柱の破断ラインを確認します。写真の氷の場合は赤線より下が破断ライン(壁から浮いている所です)。その線より下を叩いたり乗ったりしたら氷柱が折れる可能性があります。そのラインではプロテクションは取れません。(氷柱が大きい場合や下と繋がっているものは取りますよ)
4・できる限り破断ラインに近い部分、その上の部分から取り付くように努力する。上に行けば行くほど支持力が強いです。
5・後はムーブを確認して思い切って乗移りましょう。完全に乗り移ってしまえば後はいつも通りアイスクライミングをするだけです。ただ破断面より腕や足が下にある場合は強く叩いたらダメですよ。
他の人はどう判断して登っているのでしょう?気になります。
 写真は[Ohlala 1p目 上部氷柱に移る直前 M8](写真:石原幸江さん)
ミックスクライミングの核心は氷の乗移りの場合が多いです。ドライツーリング(岩をアックスで登ること)で消耗した腕にアックスを振る動作は拷問に近いです。しかもプロテクションはすぐに取れないのでランナウトが基本になります。アイスクライミングで強くなりたいならアックスをたくさん振ることだと思います。状態の悪い氷を登る場合は氷の表面を壊さなくてはいけないしまだ誰にも登られていない氷は自分で穴を作らないといけません。アイスクライミングの難しさはグレードではなく氷の状態であると言っても過言ではありません。誰も登っていないWI4はたくさん登られたWI5よりも難しいです。プロテクションが取れない状況(状態の悪いアイス)ではアックスの効きだけが頼りです。引っ掛けに頼らずしっかりと打ち込む癖を付けた方がいいと思います。グレードではなく色んな状態の氷を登ることで強いアイスクライマーになるはずです。
 写真は今シーズン結構通った我がドラツーゲレンデ[エルドラド]で登るボブ菊池。
ロッキーに数あるゲレンデの中でもロケーション、交通費、ルートの質、日当たりどれを取ってもNo.1だと思います。ドライツーリングはパンプしてからが勝負。何度極限のパンプを体験してアックスを放り投げたことか。パンプした状態からいかに一定のパワーをレストで回復、維持できるか。淀みなくムーブをこなせるかがキーですね。来シーズンは今年の宿題を片付けるのに忙しくなりそうです。
写真は今シーズンの目標の山(正面のやつです。壁の標高差1000m以上あります。)への偵察山行の時のもの。
久々に重荷を背負っての行動は疲れましたが、大きな山を前に気が引き締まりました。やっぱり山はいいですねー。なんとか登れる状態を本番まで保ってくれてればいいのですが。。。
 最後に日本から友人が遊びに来てくれた(現在進行中です。)ので一緒にプチアルパインクライムへ。正面の頂上(Lodder Peak)を一緒に目指しました。国は違えど同じ山岳ガイドを目指す仲間です。懐かしい話に盛り上がりながらいい刺激をもらうことができました。
本当に雑感で終わってしまい申し訳ないですが、今回はここまでにしておきます。来週は兼岩がビシッと決めてくれるので安心です。メンバーに感謝!!私の方は来週からプチアルパイントリップへ出かけてきます。それではまた。

2016年12月13日火曜日

祝!!Vol.50 -30℃の世界

冬シーズンに入り徐々に身体ができ始めている山田トシです。ご無沙汰しております。このリンクアップブログなななんと今回で50回目です。谷と始めたのが去年の1月なのでもうじき1年が経つことになります。メンバーも8人に増え、それぞれが忙しいながらこうやって毎週ブログを挙げてくれることに本当に感謝です。
継続は力なりということでロッキーと日本のアウトドアに興味がある方々への情報共有を目的に今後も書いていけたらと思っていますのでどうぞ宜しくお願いします。
私に似合わない真面目な話はここまでにしてブログの中身に行こうと思います。
今回のテーマは冬のロッキーの気候とクライミングのお話。現在ロッキー周辺は1週間ずっと-30℃という大寒波の真っただ中です。昨年の暖冬は別として例年は月に2、3日は最低気温が-30℃近くまで気温が下がる日が来ます。その寒気が緩むと大体-10℃~-20℃くらいの気候になります。今回のような-30℃が1週間以上続くのは年に1回あるかないかだと私の大家さんが言っていました。上の写真は大寒波が来る前に登ったストームクリークでのクライミングシーンです。
 シーズン初めに登ったカナナスキス・R&Dエリアでのアイスクライミング。11月はまだまだアーリーシーズン。カナナスキス周辺はロッキーエリアでも氷結が早いのでこの時期にうってつけです。12月に入り本格的なシーズンが始まってしまうと雪崩の危険が大きくなり状態を掴むのが難しくなる場所でもあります。私がボブと登った時は氷結も甘くパンプしました。アイスクライミングの難しさはグレードよりも状態に左右されます。
 11月中の目標にしていたキャンモア近郊のドライツーリング道場プレイグラウンドにある「スイスチーズ(D9-)」。時間があまりない日やまだまだアイスクライミングができないけどロッククライミングには寒いという時はこういう場所でトレーニングが一番。
そろそろフルートブーツを購入してもいいですかね?
 今年初めて行ったストームクリークヘッドウォール。有名なスタンレーヘッドウォールの一つ北側のクリークを入って行きます。ボルトを使用して開拓されたスタンレーに比べ、カナダのトップクライマー達が極力ボルトレスで開拓したエリアなのでどのルートもしょっぱそうです。今回登ったのは一番右側の氷柱に向かって登るラインRectal Squirels(M6,WI5+)です。
もっと今年は通いたいですね。
 Rectal Squirels 2P目(写真:2つ上)と3P目(上)。トラッドギアで登るM6はボルトのM7よりも遥かに集中でき、薄っすら被ったベルグラ上の氷は一挙手一投足に全神経を使います。
 楽しいクライミングを一時中断させられるほどの大寒波襲来。頑張って外には出てクライミングはしてみたものの30分で諦めました。結局凍った川底でスケート大会。顔の毛という毛が一瞬で凍ります。こんな日は動き続けるスキー、スノートレイルランニング、ファットバイクなんてのがいいんでしょうね。でもクライマーはジムか。一つアドバイス。-20℃を超える日は氷柱系のアイスクライミングは控えて下さいね。破断する可能性が格段に上がります。
 全てが凍る-30℃の世界。自然は厳しいからこそ美しいというのは本当ですね。今週は大分寒さも緩みそうなのでまたクライミングができそうです。
それでは皆様よいお年を