チーム「Link∞UP」は日本と北米の‘愉快で有益な’「マウンテンライフ」情報を日本と英語圏において共有をすること。 その生活を‘一生懸命楽しんでいる人達’のコネクション強化を図ることを目的に活動しています。 日本や北米でのマウンテンライフについて情報の欲しい方や私達に興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

2019年12月20日金曜日

Vol.200 マウンテンライフの共有

バックはIce Lineの表紙にもなっているフェアフルシンメトリー
久々に凍りました。
メリークリスマス山田トシです。記念すべき200回目のブログの前にご連絡があります。突然の発表で恐縮ではありますが、仲間と共に2015年から4年間地道に続けてきたブログの定期配信をメンバーと相談した結果、無期限休止することになりました。理由は色々ありますが、一番は記事の投稿に対して読者の反応が薄れてきたこと(ポジティブに捉えると多くの人が特に私達の情報がなくとも有益なマウンテンライフを送れているということかな?)それに伴い私達が情報を定期的に発信していく意義やモチベーションを保てなくなったことが一番の理由です。継続することの難しさを痛感しています。毎週読んで下さっていた読者の皆様には誠に勝手ではありますが、ご理解のほどお願い致します。

さて、残念なお話はここまでにさせて頂き、記念すべき200回目のブログを始めましょう。今回はリンクアップの趣旨であった、「マウンテンライフの共有」について書きたいと思います。

先日、SNSのカナディアンロッキーアイスクライミングのグループ内で有益な意見が出されました。アバランチカナダが発信している雪崩の情報の中にマウンテンインフォメーションネットワークという項目があり(以下で説明)その中でマウンテンユーザーが自分の見た雪崩やアイスクライミングのコンディションをアップしていこうよというものです。多くのアイスクライマーやガイド達もその意見に賛同し、早速その情報がアップデートされるようになりました。それにより、アイスクライミングルートにおけるリアルタイムの雪崩の情報とルートのコンディションが随時確認できるようになりました。
数年前から主にスキーのコンディションはアップされていましたが、今回はアイスクライミングにおいても同様の試みをしていくことになった形です。

アイスクライミングにおいての雪崩の危険はアプローチにもありますが、ルートの上に存在するスタートゾーン(雪崩の発生個所、アバランチスロープ)に対して最も警戒しなくてはなりません。アイスクライミング中はその場所に滞在する時間が長いからです。また、いかにサイズ(雪崩の大きさ)が小さくとも氷にへばり付いている時に当たれば大墜落は免れませんからね。
そのルート上に存在するスロープにどれくらいの雪が溜まっているのかを判断することが、雪崩の危険が大きいルートに行くかどうかを判断する上で重要な要素になるという理由が挙げられていました。

今まではFBグループの「Canadian Rockies Ice Climbing」においてこの手の情報は挙げられていましたが、過去の情報をトラッキングすることが難しいという理由もあり、アバランチカナダのウェブ内で情報を共有していく方がより利便性が高いこともあり、今回の提案に繋がったようです。
具体的にこんな感じで閲覧できます。

アバランチカナダのサイトへ行き、自分の行きたいエリアにある数字をクリック
青いピンマークがマウンテンインフォメーションネットワーク

ジャスパー国立公園にある有名なポーラーサーカスでの雪崩情報を発見
日時は勿論、雪崩の大まかな回数

コメント欄にはトレイルのコンディションやアイスの状況まで記載してくれている場合もあります。
ポーラーサーカスのルート中にあるペンシルというレアものも今年は氷結が宜しいようです。

こんな感じで使い勝手は抜群で特に日本から来たクライマーには心強い味方になってくれると思います。
アバランチカナダという公共のサイトに誰でも気軽に情報を書き込むことができ、そしてそれをアウトドアを楽しむ誰もが閲覧し、自分のクライミングやスキーに活かすことができる。いかにも合理的で北米らしいフリースタイル。実は私の車もフォード・フリースタイル(関係ないけど)。

ウェルカムボブと愛車のフリースタイル
ロッキーでの典型的な駐車場(路肩)

話が逸れますが、これに加えてウィルギャットがリリースした「Ice and Mixed:Western Canada」のアプリがあればほとんどのルートの駐車場所やアプローチ情報もGPSで確認できるので、暗闇オンサイトトライも随分楽になりました。←実際のクライミングよりもその日の核心となる可能性も高いです。
最近は写真も動画もガイドブックもGPSもスマホ一台で事足りる。便利な世の中になったものです。このアプリ自体もウィルが多くのローカルクライマーから集めた情報(GPS座標とか)で作られているんですよ。

これらを駆使して、これからカナダに来る日本人のクライマー皆様、思う存分登って頂ければと思います。

自分のマウンテンライフを他者と共有すること。そうすることでクライミングコミュニティー全体の安全係数が上がったり、はたまた新たな可能性や記録が生まれたりする。

特に何も考えずにキャンモア、バンフの有名な街なら沢山日本人のクライマーもいるっしょと思って乗り込んだ5年前。実際は片手で数えられるくらいの人達しかいなかった。そのお陰でパートナー探し、情報もなくとりあえずクライミングに出かけるという毎日が未知の連続で楽しくはあったが、無駄な努力や失敗もした。思った通りにクライミングができず歯がゆい思いをしたのも事実だった。それならば、自分が経験したことを発信していくことで、次に来たクライマーがもっと充実したマウンテンライフを送れればいいなと思い、谷と共にリンクアップを立ち上げたことを思い返しながら書いてみました。

4年間ご愛読頂きまして、メンバーー同感謝しています。各人がこれかも変わらずに自身のマウンテンライフを楽しみ、たまにはマウンテンライフの共有をしてくれると思います。その時は是非一読して下さい。

夏の第0回クライマーズミート(バーベキューしただけ)
ロッキーのクライマー何気に増殖してます。

おまけ動画

冒頭の写真の動画バージョン
サウスゴーストにあるReactal Hallという素晴らしいエリア
これからのモチベーションにどうぞ

























2019年12月4日水曜日

Vol 199. クライミングとスキーの両立の難しさと可能性。





ご無沙汰してます。谷です。冬が始まりました。


4年前このリンクアップのブログを始めてから色々なことに日本人の仲間やカナディアンとトライして来ましたが、ようやくビザの問題がなくなりこの冬から自分がしたいこと出来るかなという感じがします。もちろん国際ガイドの最後の試験が春にあるので完全自由ではないですが…。

僕がしたいこと、それは登りと滑りを1日で楽しむ。それも結構なレベルでです。

スキーとクライミングというのは同じ山で遊ぶ行為ではあるのですが、やはりベクトルが多いに違います。登る、滑るという行為は使う筋力も違えば、どちらかをやることによって片方の良さをなくす結果になるときもあります。
例でいればスキーの筋力が足やお尻に付くと否が応でも重くなって、軽いほうがいいクライミングにはデメリットにもなる。
自分では結構得意な気がしているアイス。

ただ冬に関して言えば、アイスクライミングや雪壁を登る筋力は主に足であり、これをうまく利用できないかなとカナダ来てからだいぶと考えて来ました。

アイスは基本的に氷の質や形状が安定していれば、現代のボルダリングのようなダイナミックな動きもなく、自分でラインやホールドを作れるため実は自分のラインを選択できるスキーと似ています。しかもコンディションによって大きく左右されるのもしかり。

正直この部分でロックにみんなが行くのもわかる気がします。なぜなら岩は固く、壊れない限り基本的に難しさは初登攀と変わらない部分もあるからです。
なので純粋に自分の限界にトライできるし、雪崩などの不確定要素。事故があった時の凍傷や死に至る結果からかなり冬のアクティビティに比べ激しくないからです。
比較的安全に難しいことを山でしたいならやはりロックかなって気もします。

またスキーやアイスは誰かが登ったあとや滑ったあとだとかなりの割合で簡単になります。まず不確定要素が少なくなり、アイスは最初登った人のスイングの穴を利用できますし。スキーに関しては雪のコンディションがわかるので思いっきり突っ込めます。
でもこれじゃ面白くない。
登られまくって穴だらけの6級登るより、この冬誰も触ったことのない4級の方がはるかに難しく、僕には価値があるのです。それがまだ誰も登ったことのない氷だったら?
言葉にするのは難しいですが山の本質はやはり冒険だと僕は思うのです。
山スキー、アイスクライミング(アルパインクライミングというときもある)の良さはやはり、共に冬の登山として雪崩や落石などの不確定要素と戦い、何が待ち受けているかわからない未知の領域に向かい、そして何より誰も触ったことのない氷、斜面にトライするという数字では語れない難かしさ(冒険性)これに尽きるかもしれません。

もういい歳して冒険なんて恥ずかしいですが、僕は今でもラピュタを見て冒険に出かけようとモチベーションを高める39歳なのであります。
2018年のカリブ山脈の一コマ、スキーを背負っての登攀能力は数字では語れない。

山スキーで培った雪崩の知識判断、急峻な地形を滑る技術、氷河技術、冬山の生活術。
アイスクライミングで培ったコンディションを見極める技術、落ちない精神力、安全への何重にも及ぶバックアップなど、数え切れませんが、これらすべてを使って出来ることトライして見たいという気持ちにこの冬はなっています。


僕が山を始めた頃にはもうそこには未踏峰も少なく、未踏の壁は高難度でトップクライマーでないとできないレベル、ファーストディセントもレッド○ルのイケイケのビックマウンテンスキーヤーじゃないとできない一歩間違えれば死の世界。そんなのとても凡人の僕ではできません。
しかしながらこのロッキーは登りも滑りもトップクラスでできるエリアであり、僕はようやく地元民(ローカル)になることができました。
緻密に集めた情報や経験、住んでいるからこそ、つかめるかもしれないいいコンディションを待って、新しい挑戦をしたいと思います。
昔の登り滑られているルートや山でも、発想次第でまだまだ冒険が待っている。
これが僕が山をやる一番の魅力だと考えているからです。
カリブートラバースの一コマ、100Lのザックを背負ってのターンは数字では語れない。


またこの春リンクアップの仲間、千春とボブでバカブー・ロジャースパスの130kmの氷河縦走計画しています。すごく難しい斜面はないけど、トップアスリートのようにクレイジーなことはできないけど大好きな山をどっぷり感じれるいい縦走になると信じています。

最後になりますが、自分の能力を最大限まで引き出せる、そんな山行を計画し、そして実行に移す、これこそが最大の挑戦であり、目標とする山になることでしょう。
スキーとクライミング、小さいながらも片方ずつの翼をようやく手に入れることができました。
これでどこまで羽ばたけるか、今からワクワクが止まりません。

レッド○ル翼を授ける!

ではオチがついたところで皆さん良いシーズンを!



2019年11月19日火曜日

Vol.198 「初」なんちゃらについて思うこと

「加代は、ふしぎでたまらない。あんなに、つもってはきえ、つもってはきえしているのに、どうして、いつのまに、ふんでもとけないあつい雪の道ができるんだろう。土にとりついて、とけないで、上からおちてくるなかまをささえた、そのさいしょのひとつぶの雪を、加代は見たい。」『加代の四季』より

この文章を読んだのはいつ、どの教科書でだったかは忘れてしまった。しかし、雪国に住む者として、また毎年初雪に胸を躍らせていた少年として、この文章は深く心に残った。 私は 同じような疑問を抱きながらも、雪が積もり始める現象を同じ視点では見ていなかった。積雪を擬人化して表現したこの文章には、今でもなんとなく感動を覚える。

昨シーズンの初滑りは年始の立山だった

最近になって、壮年になった私はこの文章をふと思い出してググり、『加代の四季』というタイトルを知った。この時私が「ひとつぶの雪」に重ねたのは、登山やクライミングにおける初登頂、初登攀であった。これらの「初」という行為は間違いなく次にくる人を支えている。もちろん、本人にそんな意図はないかもしれないが、多くのその後に来るフォロワーにとってはそうである。

山であれば、登られていれば少なくとも人間に登ることが可能であることがわかる。フリークライミングであればグレードである程度客観的な難易度を測ることができる。さらに登っている人のことを知れば、さらに情報が得られ、それが身近な人で自分と同じくらいのレベルであれば、「奴が登っているなら自分も...」などと考えてしまう。それがボルトルートであれば、支点によって直接的に体重や衝撃を支えてもらうこともある。

日々ボルトに支えられている

何が言いたかったかというと、やはり「初」 というのは別物だということである。 その後、さらに良いスタイルで登られたとしても、それが可能であることを知った状態でそれをしたかどうか、あるいは事前に情報を得ているかどうか、というのは体験の質という意味で全く異なるということである。こんなことは色んな人が書いているだろうし、これ自体、何かで読んだり聞いたりしたことの受け売りに過ぎないのだろうが...。

クライマーとして未熟な私は、クライミングで「初」という経験はない。それに近い体験はしているのかも知れないが、誰も気にしないようなラインで、技術的難易度も低いものだ。故にどこかに発表する必要もないのだが、それでも気持ちの昂りというか、未知故の不安やそれを越えたときの興奮というのは、やはり得難い経験であったと思う。

山スキーにおいては、少しだがある。つまり人の記録を頼りにせず、自分で地形図や写真、時には登攀記録等を読み解いて、おそらく誰もやったことがないであろう滑降ラインを引くことである。ただ、今私にこれができているのは、卓越した発想力や技術があるからというより、日本にこのような行為に意義を見出す人が少ないからであろうと思う。

初なんちゃらは充実感がすごい

登山とスキーというのは分離して久しく、クライマーでスキーができる人というのは、本当に少ない。それに、日本は雪質が良く、メローで変化に富んだ斜面が豊富で、滑れるかどうかわからないような妖しい場所を求めるより、このような場所に楽しみを求める方が自然ともいえる。とはいえ、数が少ないからといって、その行為に価値が無いとは思っていない。少なくとも自分にとっては、生き甲斐ともいえる。それは相対的なものではなく、どちらかというと絶対的なものである。

運よく人がやったことがない滑降に成功したとき、私は基本的に記録を発表することにしている。それはこれまで登山全般において、他人の記録を参考にして計画を練ったり、記録を読むこと自体を楽しんできたからであるし、書くことが癖になっているからでもある。が、書くことで当然ながら失われるものもある。他人の、個人的な体験としての「初滑降 」 である。

そこが滑られていることを知らずに同じラインを滑った場合、それは初と同等の体験である。歴史的な事実としてそうではないとしても、本人には同じだけ強烈なインパクトを与えるだろう。できるだけ、その余地を残しておきたい気がする。スキーであるならなおさら、クライミングのように残置物が残ることは少ないから、情報があるかどうかの意味は大きい。そして、そのためには発表しないというのも、ある意味真っ当で正しい選択肢のような気がする。

ボルトを探す日々から

しかし、それよりも「初」ではないものを「初」として誤って発表してしまう人が出てくることの害の方が大きいと考えることもできる。もちろん、情報を「断食」することはできるから、別に発表してしまってもなんら問題はないとも言える。これはどこか、既にボルトが設置されているクライミングルートでそれを使わずに登ろうとする、いわゆる「残置無視」に近い気がする。どちらも情報や支点という便利なものがあるのに「敢えて」使わないような印象を受ける。しかし、やはりそれらは視界の端や脳裏にチラついて邪魔になるのではないだろうか。最初からなければよい、必要のない支点(これは解釈が難しい)は無い方が良いし、不要な情報は発表されない方が良いのかもしれない。

降り積もった雪を踏みしめる時、加代は「最初のひとつのぶの雪」のことを想った。大袈裟に言えば、「初」ものの記録というのはこれに応えるものではないかと思う。これはただその人が優れていたからできた行為ではない。時代、時期的なものも関連している。何らかの巡りあわせにより、その人にしかできなかった行為である。後から同じような体験をした人が、そのことを知るための媒体がどこにあっても良いのではないか、というのが私が記録を寄稿する理由かもしれない。

一昨シーズンの初滑りは11月の立山だった

と、まとめてみてから、新雪にたとえられるほどきれいなものだろうか、と疑問に思う。こんなときは人生の師・クラピカさんの言葉に耳を傾けてみようと思う。「コレクターは常に2つのモノを欲している。一つはより珍しく貴重なアイテム。もう一つは自分の収集成果を自慢できる理解者」。コレクターかどうかはさておき、私はとても珍しく貴重な体験を求めている。それと同時にそれを共有したり自慢したりできる他者を求めているその体験に同じように価値を見出してくれる人を必要としているのだ。つまり、欲望の塊である。

その行為の喜びを知った以上、たとえ共有する相手がいなくてもそれをやるだろうが、そもそも情報がなければ一生のうちにこのような行為にたどり着くことはなかっただろう。それはそれで良いような気もするし、少し残念な気もする。情報が増えて同じ嗜好をもった人が増えれば、競争率は高くなり数少ない残された未知のなんちゃらはすぐになくなるかも知れない。自分だけがこっそり楽しんでいてそれに満足しているというのが、最も身勝手で自然なのかもしれない。

堂津岳の稜線から乙妻山を見る
追記

次号ロクスノで山岳滑降の記事を寄稿させていただく予定です。その原稿をまとめている時に思ったことを、つらつらと書き連ねてみた駄文でした。最後になりましたが、きたる雪の季節が皆様にとって安全で実り多いものになりますように...。

2019年11月8日金曜日

Vol.197 盛り上がりを見せるロッキーのアイス、ミックスクライミング

バーチャルリアリティーを登るボブ
こんにちは。山田トシです。
10月に入りいつも通り毎週の休みにはアイスやミックスクライミングに出かけています。
今年のロッキーは現時点では当たり年と言えるでしょう。
ほぼ毎日と言っていいほど熱心なローカルクライマー達がファーストアッセント(初登)の記録をSNSに挙げていたり、滅多に凍らない滝を登っていたり、あそこも行きたいけどここも行きたい状態で休みが足りません。
一昔前までは滅多に凍らない幻の氷と言われていたバーティアルリアリティー。昨今は毎年凍りレア度も低めになってきましたが、シーズン初アイスには申し分ない相手でとてもいいクライミングが楽しめました。

バーチャルリアリティーをダウンクライム中のボブ。左がマーチンソンフォール(WI4+)と右バーチャルリアリティー(WI5+)マーチンソンエリアはアプローチも1時間弱、アバランチハザードもそれほど高くないので、お勧めです。
こちらはボブが狙っていた壁。
去年からボブが狙っていた壁にも行ってみました(手前のクーロワール)が、行詰まり途中敗退でした。つい先週にカナディアンが真ん中のラインを初登していました。残念!!

初めて訪れたプロテクションバレー全景(写真はフェースブックより)
昨年辺りから記録を見るようになったキャッスルマウンテン西側にあるプロテクションバレーにも足を運んでみました。アプローチは雪の少ないこの時期で約4時間半くらい。節理もしっかりしており、壁の傾斜も垂壁よりやや緩い感じでアルパインクライミングの対象として見ると素晴らしい壁でした。私が登っていた時に、別のパーティーは楽しそうにニューラインを登っていました。これまた残念!!

こちらが私の登った一番見栄えのするアイス。ダートバグドリームス(WI4+)。パノラマ写真の9番です。
左に垂れてる氷もそそられーますねー。
下山の一コマ。すっかり日の入りが早くなってしまいました。夕日にマウントテンプルが映えますね。
ここ一か月くらいでロッキーのアイス、ミックスルート合わせて10以上のニューラインがローカルのクライマーによって誕生しました。カナダに来て5年以上経ちますが、こんな状況は今までになかったように思います。ちまたでもアイスクライミング流行ってるんじゃないか?説が出てるほどです。今年はたまたまアイスの当たり年だからなのか。クライマーのモチベーションが爆発してブームが起きているのか。どちらにしろ自分も負けてられん!!と思わされます。
ローカルクライマーの一人として、この盛り上がりの一端を担えるようなクライミングをして、充実したシーズンにできればと思います。

2019年10月30日水曜日

Vol.196 名残惜しい秋

こんにちは、富山県から劔村がお送りします。

今回のテーマは過ごしやすく食も豊かで個人的に好きな秋のことを書いてみようと思います。
そんな秋の移ろいは早く高所では初冠雪の便りも届いています。カナダからはそろそろ初滑りの声が聞こてきそうですね。


まだ残暑を感じる頃、世界遺産で知られる合掌造りの五箇山を流れる庄川へラフティングに出かけました。
今回はガイドツアーのお手伝いで漕ぎ手として参加しました。
水量も程よく、いくつかある難所では白波が立ち漕ぎ進むとしぶきが顔にかかります。


この時期は水温が下がり始めるので冷たさを感じますが、ウェットスーツがあれば泳ぐと気持ちいいくらいです。
半日コースで2時間くらいのツアーですがゆっくり漕いで自然の堪能、途中で飛び込みスポットもあります。
かなりの高度感、低いところからも飛べますのでご安心を。


ラフトボートは大人数で乗れる、漕ぐことができるので仲間と一緒に川下りを楽しむことができます。
富山県では庄川、神通川、黒部川など主要な河川で体験することができます。
興味がある方は参加してみてはいかがでしょう、素敵なガイドを紹介します。




さあ、後半は山の話です。
北アルプスの最北部に位置している朝日岳に行ってきました。とはいってもピークは踏んでおらず今回は小屋までです。
登山ルートはいくつかあり白馬方面、新潟からのルートもありますが、どこからも距離が遠く体力も必要になります。
今回は富山県東端の朝日町、北又谷からの入山です。マイカー規制があるためタクシーなどの手配が必要です。

紅葉がはじまる10月初旬に行ってきました。
登り始めはきつい急登が続く樹林帯をひたすら歩き、視界が開けるあたりからは劔岳をはじめ立山連峰を望むことができます。


 急登が終わるとなだらかな登り下り、紅葉が疲れを癒してくれます。


ゆっくり歩いて5時間で朝日小屋に到着です。
今回はこちらにお邪魔することが目的だったので到着してからは目の前の朝日岳、白馬岳を眺めながらキンキンに冷えたビールを満喫していました。


とても素敵なところで、小屋の皆さんによくしていただいて最高の登山となりました。
台風の接近もあって静かな小屋でしたが貸切の小屋での宴会で二日酔いになったのは言うまでもありません。


朝日岳は小屋から片道1時間、次回はピークに立ちたいものです。
最後に運が良ければ雷鳥にも出会えますよ、翌朝出会った雷鳥ファミリー見えますか?


秋が過ぎればすぐに冬、体調を整えてきたる冬も楽しみましょう!


2019年10月27日日曜日

Vol.195 冬のはじまり

 どうも、スキーブーツがリコールで新品になってホクホクのBobです。

日本は例年にない台風とその後も大雨で、浸水被害や道路が通行止めになったりと大変な地域もあると思いますが、皆様台風の被害は大丈夫でしたでしょうか? 被害に合われた地域では一刻も早い復旧を祈ります。

そんな中ですが、ロッキーでは相も変わらず高速道路から見える壁に例年通り氷が氷結し始め、気候も冬程厳しく無い、そんなアルパインクライミングに最適なシーズンがやって参りました。

とは言え、今年は麓に雪は無いですが、山の上では思ったより雪が多く、苦戦を強いられてる感じです。

 今年は例年よりも新しいアルパインルートが多く開拓され発表されてるのを見る印象です。

そこで早速モレーンレイクに開拓された出来立てほやほやのルートに(未だに車中泊してる)若者二人を連れて行って参りました。

ルートの詳細はコチラ

駐車場から3歩でこの景色
当初はコチラを考えてましたが、3/4 couloirは雪付き悪く厳しそう。
モレーンレイクに行った事がある方は分かると思いますが駐車場から向かって左にあるバベルの塔に見える3本の顕著なガリーの真ん中を辿るルートで、ルートの始まりと終わりに5.8のミックスがあり、それ以外はWI3-4 程度のアイスとほぼ歩き。下降も快適に歩いて下山できる 500m のミニアルパインルートです。

モレーンレイクをバックに。

深ーいガリーを登ります。
とにかくロケーションは素晴らしく、ターコイズブルーの湖とMt.テンプル、観光客で溢れかえる駐車場をバックに駐車場から8時間程度で登って帰ってくる事が出来るのでシーズン始めの足慣らしには最適かもしれません。ただし、このもレーンレイクまでの道路は10月15日から5月15日までの冬季期間は閉鎖となります。冬季も空いてたらここはとんでもない場所ですね、、クライマーにとっても、観光客にとっても。

 僕も昨年から目を付けていた某壁にトライしてきましたがルートの半分くらいを登りヘッドウォールを見上げて退散して来ました。そのポイントには割と新しい下降支点があったので他に誰かがトライしたのかもしれませんが記録が出ていない。という事は同じく引き返したと推測しました。下部は摂理の多い岩質ですが、ヘッドウォールは摂理が乏しく、傾斜も強い壁で、見渡す限り弱点を見出す事は出来ませんでした。またタイミングがあればトライしたいと思います。
摂理の乏しいヘッドウォール
長いようで短い、いや長い冬、焦らず安全に楽しんでいきたいと思います。
日本の皆様も秋の収穫シーズンを楽しんでください。

以上、ボブでした。

2019年10月15日火曜日

Vol194. 日本滞在中に剱岳

お決まりのプレート!
台風一過の東京から秋山がVol194をお届け致します。
東京!?そうです、カナダの夏のガイディングを終えて、実は日本に帰省中です。
帰省中に過去最大級の台風が直撃なんてなんてタイミングでしょう。しかもこの3連休でうんてい好きの娘のために、長野で行われるうんてい大会に出場する予定だったのですが、もちろんそんな予定はキャンセル。でも台風が来る直前に強行軍で剱岳に行ってきました。

感想は、やっぱり山に囲まれたカナダに住んでいる自分は本当に幸せな環境なんだな、そしてその状況を少しでも長く持続させることができるように、頑張ろう!って思いましたね。もちろん剱岳は素晴らしいですし、景色も最高なんですが、東京からだとやはり遠いし、お金も結構かかりました。山小屋クローズ直前だったので、登山道に人も少なく山小山も個室にしてもらえましたが、真夏だと人にあふれているようですし。

ということで、今回は東京からの剱岳1泊2日旅行をレポートしたいと思います。

人数 : 2名(かみさんと私)
日程 : 10月8日-10日
行程 :
10月8日
22:30東京駅から深夜バスで富山へ
10月9日
5:40 富山駅着 - 6:03電鉄富山で立山へ - 7:20立山着 - 8:00 ケーブルカー、バスを乗り継いで室堂着が9:20で登山開始。
11:30 剣山荘着から剱岳登山、17:00帰着
10月10日
6:10 剣山荘発 - 9:00 室堂着 - 12:00扇沢から長野へ - 14:20新幹線で東京に帰宅
費用 : 合計 78,960 (プラス昼食や行動食、小屋でのビール代)
高速バス 5,500x2=11,000
電鉄富山 1,110x2 =2,220
アルペンルート 8,430x2 =16,860
剣山荘 11,000x2=22,000
ヘルメットレンタル 500x2=1,000
アルピコバス 4,600x2=9,200
北陸新幹線 8,340x2 = 16,680

東京に帰省中で自分の車もないので選択肢は新幹線か夜行バス。時間を有効に使うには夜行バスっしょ!ってことで、夜行バスを楽天トラベルで予約。3席シートで快適に富山まで7時間の旅を楽しみました。早朝に富山駅に到着した我々は近くのローソンで昼食や行動食を購入、立山まで電車で移動し、立山黒部アルペンルートで室堂に入りました。この日は快晴なので、アルペンルートは結構混んでいましたね。チケットを電鉄富山駅で買えると楽だったのですが早朝のためクローズ、ネットで購入できるみたいなので次はネットを使用します。ここで30分以上ロスしました。

室堂からはさくさく登って剣御前小屋を経由して剣山荘へ降り。でも10月とは思えない気温で暑かったー。あくる日は天気が微妙だったのでこの日に一気に登っちゃおうということで、剣山荘にチェックイン後にヘルメットをレンタルしてLet's Go。往復4時間でいけるかな?って思っていましたが5時間かかっちゃいました。まー普段登っていないカミさんには大変な行程だったので、5時間でも早いほうでしょう。
この時間から登るのは一般的ではないので、すれ違うオジサマ方からいろいろなアドバイスを受けました(笑)が、午後の天気も安定していて、上部からの落石さえ気にしておけば、朝渋滞の中を登るよりよっぽど安全な気もしました。そもそも登っている人の多くはヘルメットもしていないですし、セルフも取っていないのでワンミス=死、すごい場所を日本の登山者は登っていると思いました。

宿泊した剣山荘はシーズン終了直前だったので、我々2人の個室にしてくれましたし、ご飯も美味しく最高の滞在でした。シャワーなどはもう使用できなくなっていましたが、ハイシーズンはシャワーも使えるようですしね。しかもサッカー日本代表のW杯予選の試合を消灯の8時半まで見られたのも嬉しかったです。山で日本代表!

翌朝は朝から雨。昨日登っておいて本当に良かったです。素直にそのまま室堂に向かって扇沢側に下山、バスと新幹線で東京に戻りました。戻ったら17時前だったので立山などに寄り道しなくてむしろ良かったです。

ということで、帰省中に日本の山にも行くことができて大満足。
毎年どこかに行きたいですね。

そろそろカナダに帰国、向こうはガッツリ雪が積もっているようですので早速スキー開始です!

3列シートでレッツゴー!
ぐっすり寝れて富山駅から立山へ
観光シーズンだけにここが混んでいた!
それでも無事に室堂着
いよいよ登山開始です
早速きれいなみくりが池
紅葉は折返しはしていましたが、まだまだ綺麗
急登、日差しの中問題なくコルに
ここからは剱岳が綺麗に見えます
意外に近いし天気が良いので、今日行っちゃいましょう!
暗部から1時間弱で剣山荘に
この橋を渡るといよいよ鎖場の連続
ビアフェラータ的な部分
高度感!
岩場が続くが足場はしっかりしている
カニのタテバイ、セフルなしでみなガシガシ登っています
萩の月?的な展望地
萩の月はまんじゅうだな
くだりのハシゴも慎重に
夕食は17時から
豪華なディナー、いただきます!
ワンカップ剱岳で乾杯!
既に酔っている?
最終日は雨。
昨日登っておいてよかったです
大観峰下の大紅葉。めっちゃ綺麗でした
黒部ダムを観光して、今回の旅はフィニッシュ!
かみさんも、お疲れさまでした!!