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2018年5月30日水曜日

Vol.125 氷河スキー縦走ギアまとめ

こんにちは、ボブです。
5月も終わりになり、日中のロッキーは20°前後でいい季節になりました。
日も11時近くまで残っているこの季節はとても好きです。

日向は暑過ぎて耐えれない程なので、春も終わり夏が来たことを感じます。
も少しスキーやアルパインも、、と考えましたが、4ヶ月しか無いロッククライミングシーズンに集中しようと切り替えました。てことで今更ながら冬のギアを整理しつつ、先の縦走での気付きもあり、来シーズンの向けてギアの事をまとめておきました。
※火器具・テント・ウェア類はここには載せてません。

写真は氷河スキー縦走準備中のもの(全てでは無いです)

①4FRNT HOJI 179cm(センター112cm)
 時期とコンディションにもよりますが、氷河縦走の場合は滑り慣れた安定感のある板で行って良かったです。この板はフルロッカーで突破力はありますが、極悪のモナカ雪だけは死にそうでした。やはりキャンバーがいいですかね?
 センター100で長いもの(身長+10cm以上)が春のコンディションにはオールラウンドに対応し易く最適だと感じました。

板が良いと滑りも楽しめる。

②Scarpa Maestrale RS
 今シーズンかなり使って、シェル出し調整も何度も施してから行ったのですが、どんなに慣れた靴でも毎日長い距離を歩くと靴擦れするし、当たって痛いところは出てきます。踝でしまるバックルだけ締めると水平歩行時に爪先がかつかつ当たる事は少ない感じがします。1300gと軽く、可動域も大きく、フレックスも130あって満足です。

③Mont-bell ダウンハガー900 #2
 特に首元で閉まる絞りが付いているので呼気蒸れを防ぐために顔を出してても身体は温かくキープできる部分がお気に入りです。⑤のエアマットとの組合せもあり-10℃越えの氷河キャンプでも耐えれました。

④Mont-bell ダウン フットウォーマー
 スキーのインナーブーツを履いたまま履くと更に温かく快適でした。
 ロングスパッツのおかげで雪深い中での伐採作業時も雪が中に入らず作業に集中でき、丸太を34秒で切る事が出来ました。


⑤Mont-bell U.L. コンフォートシステム エアパッド 120
 以前使ってた赤いパッドは厚さ2.5cmですが、これは厚さ7cmあるため背中の冷えはゼロ。吸入口に逆止弁が付いている為パンパンに空気を入れる事ができる為パッド全体が硬くなります。その為腰が沈む事も少なく、更に同シリーズのエア枕とのセットで超快適でした。

⑥テムレス(予備グローブ)
 冬季ベストグローブエバー
 裏起毛付き、外からの濡れも無く、低温効果硬化も無しすることが無いし、そして何より安い。安いので日本でいつも買いだめしてます。カナダではアマゾン経由で$40となってます。
 
⑦ニトリル手袋(予備グローブ、テムレスの下に使用)
 個人差が大きいと思いますが、テムレス単体での使用だと内蒸れして寒いのと裏起毛がへたり易いしすぐに臭くなるとの理由からテムレスを直接ではなくニトリル手袋を付けて使用しています。冬のクライミングの時も使用してますが-20℃くらいまではこの組み合わせで行けてます。

⑧オーバーグローブ
 ペラペラの3-FINGERグローブですが、更に寒いなぁって時や風がある時につけると不思議な程温かいです。これを足すと更に5℃くらい下がっても耐えれる気がします。(自社比)

⑨Hestra 3-FINGER FULL LEATHER
 使い込む程馴染む感じで、丈夫で温かくロープ操作も十分出来るレベルの操作性があります。タフに使ってましたが、さすがに鋸使ってたら破けました。笑

⑩インナーグローブ
 今回の縦走では日中これだけで使用してました。割と温かく、風通しも良いです。スマフォも使えます。すぐ破けそうですが、30日程使って現在まだ破けてません。

⑪ファーストエイド
 先の縦走では靴擦れに悩まされましたが、傷パワーパッドとダクトテープがあって助かりました。あとは捻挫等の痛み止めが大役を果たしていた感じでした。

⑫G3 Alpinist skinとスキンワックス
 Black Diamondに比べてトラクションが落ちますが、急登する必要がなければ十分なトラクションがあります。日当たり良い緩んだ雪では底面に雪付きが激しかったので、スキンワックスは必衰です。Fischer Pro Foil Skinだとそんな事も起きず、グライドも良好そうでスキー縦走には向いているんですかね?

⑬Mammut 6mm-40m
 氷河歩行用に持って行きましたが今回は一度だけの使用で済みました。
 petzl rad lineより少し重たいですが、値段は半分程なので採用!

⑭レスキュー用ギア
 人数や用途の幅で変わりますが、今回はロックビナ2枚、ビナとスリング、4mm*-5mコード2本で行きました。*はメインロープの太さで変わります。

⑮スキークランポン
⑯Petzl Irvis Hybrid (ブーツクランポン)
 今回は持って行きませんでした。フロントは強靭なクロモリで、テールは軽量なアルミ
 爪先の固定もコバ有/無に対応して交換できる為、最高のオールラウンダーでは無いでしょうか。

⑰ハーネス Arcteryx I340
 クライミング用で行きましたが、氷河縦走時は縦走向けのハーネスの方が軽くて使い易くて良さげです。

⑱スノーショベル
 これはこれで軽くていいですが、柄の長さが2段階でショベル面の広いものが使いやすいですね。

⑲プローブ
 今回は長さ260cmのプローブで行きました。

⑳スノーソー
 スノーソーの一番大事な機能を知りました。それは焚火の為に木を切る事。
 上の写真に載せているものは別ですが、先の縦走では裕司さんの日本の鋸(Silky ゴム太郎)が軽くて木も良く切れて最強でした。実際問題、レスキューシチュエーションにおいて木を切る事は必要な場合がある機能の一つではありますが、これはとてもいいアイデアだと思いました。替刃のグリップにテープを巻いただけの軽量仕様もグッドです。
 
㉑MAMMUT PULSE BARRYVOX TRANSCEIVER
 ビーコンは使い慣れたもので行きましょう。


以上、来シーズンの準備もこつこつやりつつ、夏のシーズンも楽しみましょう。


2018年4月12日木曜日

Vol.119 ワプタトラバース

どうもボブです。
前から行ってみたかったワプタトラバースに行って来ました。

ワプタトラバースとは、、『ロッキーのオートルートと呼ばれ、カナダ山岳会所有の山小屋をつなげて、全長約50kmのコースを縦走することができます。縦走中約8割の時間は氷河の上を歩く/滑ることになり、日本では決して味わうことができない雄大な景色を堪能することができます。山小屋に宿泊することにより、担ぐ装備も一般的な氷河縦走よりはるかに軽い荷物ですみます。』秋山さんブログより引用!

ルート概要

では早速!
一日目:Peyto Lake - Peyto Hut
Distance:13km Time:6h45min
Ascent:864m↑ Descent:286m↓

 
凍った湖上を歩く

この日は昼前くらいから駐車場をゆっくり出発して一つ目の小屋であるPeyto Hut まで。パーキングからPeyto Lakeへ少し下り、渡渉で板を脱ぐ場所はあり、雪が飛ばされ雪面の硬い場所ではスキークランポンを使いつつも板を履いて歩く事ができました。
道中はおおむね爆風で、北海道爆風ホワイトアウト育ちのパートナーもグローブを持ってかれる珍事がありましたが、うまく回収できて進むことができました。グローブの予備は必ず携行しましょう。笑


もじもじ君。この後グローブが飛ばされます。笑

氷河にあがる手前からはホワイトアウト。GPSと足元だけをみつつ慎重にすすみ、無事に小屋に着く事が出来ました。たしかに、ここが体力的に一番の核心でした。笑

二日目:Peyto Hut - Balfour Hut
Distance:13km Time:6h55min
Ascent:545m↑ Descent:641m↓

この日は予報では午前中は視界が期待できるかなといった感じで6時に起きてお天気チェックしましたが、案の定朝からホワイトアウト。重たい腰を引きずりながら9時にゆっくりチェックアウトしBalfour Hutまで。
前方にガイド率いる大所帯のあとをしばらく進み、彼らはBow Hutへ、自分達はBalfourに向かいたかったので彼らのトラックを外れ先へ駒をすすめます。完全にホワイトアウトした氷河を進むのは初めて。同じ高度をキープしつつまっすぐ歩くプランでしたが気付けば右へ右へ進むしまつ。予定より少し余分に歩く感じになりましたが、途中から先頭の自分はルーファイに専念し、二人目はGPSでの現在地確認と進路指示と役割分担することでスピードアップ。St.Nicholasのコルまではホワイトアウトでしたが、そこからはDevideの東側になる為か視界も割と良くなり。スキンも外してギリギリで下っているどパウダーな氷河を下りラッセルしつつBalfour Hutに着きました。
着いた時には小屋は貸切。流石はカナディアンの友人は携帯スピーカー、瓶入りのGlenfiddich、ツナ缶を持って来ており、Balfour小屋はパーティ会場となり、自分達の持ってきたcaptain morganとさきいかも加えて宴会はスタートしましたが、約1時間程でお酒は無くなりました。寂しい。

三日目:Balfour Hutにて停滞
予報通りのホワイトアウトで、このルートが初めてであり、この先のクレバス帯を構える氷河を進むのはリスクが大きいと判断し、一応外の天気をチェックしつつ停滞。
クレバスレスキューの練習、カードゲームで一日を過ごしました。友人が持って来てくれたIOTAというカードゲームはかなり面白く、コンパクトでおすすめです。

IOTA中

ちなみにAmazon.caでは$9くらいですが、Amazon.jpでは4000円です。
カナダ土産にいかがですか?US製ですが。

四日目:Balfour Hut - Hwy1
Distance:22.2km Time:9h20min
Ascent:691m↑ Descent:1471m↓

この日はこの週で雄一晴れるだろう予定の日で、このチャンスを掴む為にここまで駒を進め待機しておりました。
気合いを入れて4:30に起床、外を覗く、、核心部が見えない。ゆっくりご飯を食べ、ゆっくり準備をし、6時にチェック、、いまいち。6:30になって明るくなってくるタイミングで視界が期待できそうだったので核心へ向けて出発。7:00になる頃明るくなると同時にガスも抜け、久しぶりに山にいる事を実感できました。

久しぶりの視界に喜ぶメンバー

氷河を初めて歩いたのは2015年のバガブーの時で、2016年のワディントンでは広大な氷河で痛い目にあった経験があり、今回の氷河ではどんなものが待ち受けているのかドキドキしてましたが、流石は人気ルートで見た感じマイルドなクレバス帯で安心しました。

核心のクレバス帯

とは言え、2年前にクレバスに落ちて亡くなったパーティもおり、視界もパーフェクトとは言えなかったので慎重に進みました。
核心を越えスピーカーON!
バックミュージックは『What a wonderful world

ノリノリ

ノリノリ

そんなこんなで無事に氷河の終端に到達。

あとは下るだけ~!

氷河終端に現れたMt.Niles。ピークは2970mあり、存在感があります。

ここからは下るだけ。とは言えほぼほぼ平らな場所が多く疲れます。樹林帯のある場所まで下り、溶け気味の湖を歩き、無事にGreat Devide Lodgeの脇に下山する事が出来ました。

曲がれなーい

今回のプラン、当初二人で行く予定でしたが、色々あって出発が一日ずれたこともあり、急遽BrendenとSlyの二人の友人も参加したいとの事で四人グループでの賑やかなトラバースとなりました。実は初日、数時間遅れて出発予定だったこの二人がPeyto Hutに着いたのは9pm。ホワイトアウトしてたから諦めたかと合流を諦めていましたが、無事に合流してくれて、4人居ると心強かったです。
天候的に一日ずらしての入山、四人でのチームワーク。
結果的にとても賑やかで楽しいトラバースになっていい山行が出来ました。

さてさて今週の末からは約10日間のNorthan Caribooにスキートラバースに行ってまいります!

以上、ボブでした。
ではまた!

2016年5月16日月曜日

Vol 20 カナダでの氷河スキートラバース

バガブー~ロジャーススキー縦走からの一枚

日本でもカナダでも、今シーズンの滑り納めの報告が多々あがっていますが、私はしつこくスキーの話題を。

バックカントリースキーにはいろいろなスタイルがあります。

例えば、
サイドカントリー / スラックカントリー
リフトを使用しコース外に出て滑り、またコース内に帰ってくるスタイル。

町をベースにした日帰りバックカントリー。

スキーツアリングロッジ
徒歩やヘリを使用して山小屋に入山しそこをベースに滑るスタイル。

ベースキャンプ
ヘリで氷河に入山しベースキャンプを張り付近を滑るスタイル、よくスキーやボードのフィルムにでてきますね。ジェレミー・ジョーンズとか。

そして、何と言っても私イチオシなのが、今回紹介するスキートラバースです。

スキートラバース日本語ではスキー縦走ですね。トラバースはTraverse。バガブートラバース、ノーザンセルカークトラバース、グレイドディバイドトラバース、このように~~トラバースという感じで、いろいろなルートがあるわけです。
 
スキー縦走自体は日本でも春先に挑戦する人は多いと思います。黒部源流のスキー縦走やニセコの山々を繋ぐ縦走、大雪山系なども有名でしょうか?
ヨーロッパでは天下のオートルートが一番有名でしょう。

カナダは国土面積が広い(日本の27倍!)ので、いろいろなコースがあり、人気のあるスタイルの一つです。

日数は2-3日のものから1ヶ月近くに及ぶものまで様々です。1ヶ月近くに及ぶものは、ヘリで事前のルート上に食料/燃料系を荷揚げしていくのが普通です。

宿泊は山小屋を利用するコースも幾つかありますが、殆どはテントを持って行く必要があります。

カナダでスキー縦走をする場合、通常氷河が絡みますので必然的に氷河スキートラバースとなってしまいます。

今後のブログでもっと掘り下げたいと思いますが、下記が人気のあるコースです。
日本のゴールデンウィークにも挑戦できるコースもあるので、スキーシーズンの締めくくりとして、カナダでの氷河スキートラバースに挑戦は如何でしょうか?

ワプタトラバース 3泊-4泊
カナダ山岳会が所有する山小屋を使用するので荷物が軽くて済むのがグッドポイント。日数も4日間あれば縦走可能なので、氷河スキートラバース初心者の方にはおすすめのコースです。
初日に泊まるペイト小屋
ドラモンド~ボネットトラバース 4-5泊
バンフ国立公園内の深部を攻めるコース。テントを持っていく必要があるので中級者向き。

縦走中もピークハント可能。ロッキー山脈を見渡す
氷河上での夕日が美しい
バガブー~ロジャースパストラバース 14泊
いきなり泊数があがりますが、ほとんどテント泊、氷河上なので上級者向き。クライミングの聖地バガブーととバックカントリーの聖地ロジャースパスを繋ぐ、2度お得のコース。
クライマーのあこがれバガブーの花崗岩のタワー
ピジョンスパイアー

グレイドディバイドトラバース 20-25泊
ジャスパーからレイクルイーズに抜ける全長300km近いコース。天気が崩れやすい大陸分水嶺上の氷河を繋ぐ一生に一度はやりたいコース。

誰も知らないでしょう、フッカー氷河でのキャンプ 

一番の難所SYP Colに抜ける場所、めっちゃ怖かったです
山小屋を使って荷物を軽くからガッツリ歩くコースまで、様々なコースがあるので、きっと目的にあった山行があるはずです!