チーム「Link∞UP」は日本と北米の‘愉快で有益な’「マウンテンライフ」情報を日本と英語圏において共有をすること。 その生活を‘一生懸命楽しんでいる人達’のコネクション強化を図ることを目的に活動しています。 日本や北米でのマウンテンライフについて情報の欲しい方や私達に興味のある方はお気軽にご連絡下さい。

2017年11月29日水曜日

Vol.100 初滑り@立山!

いつもご愛読いただいている皆様、ありがとうございます。このブログが始まって早くも100回目だそうです。記念すべき回なので、本当は発起人の山田にライターを押し付けたかったのですが、なぜか最近ほとんど山に行けていない私にこの大役?が回ってきてしまいました。しかもネタは皆無。「初滑り」ならなんとなくめでたくて100回ぽくなるかと思いましたが、週末はあいにくの荒天。最終的に好天となる月曜日に有休を取って、無理やり初滑りを敢行してきました!

秋の立山は4年ぶり、実はたったの2回目(シーズン通しても3回!)です。本州のバックカントリーで初滑りと言えば立山というイメージがありましたが、ここ2年はあまりの小雪で、高いコストとのバランスが悪く感じ、行かずじまいでした。

しかし今年は序盤から寒気が何度も入り、立山は上々の仕上がり。直前のSNSで良い写真を見せつけられ、もう休んでも「行くしかない」モードに。幸い妻は月曜日に友達と会う予定がある。こういう場合、家を空けても家庭的なダメージは少ない。好天が予想される月曜を休みにして、一路立山へ走った。

月曜日、晴れ渡った立山

私の「秋立」初体験はと言うと、4年前の2013年11月23日です。長く荒天が続いた後にピーカンとなった土曜日で、扇沢のチケット売り場に行列ができ、黒部ダムでは誰もが足早であったように記憶しています。室堂に到着して外に出ると同時に雪崩発生の連絡と注意喚起がありました。7名の方が亡くなられた真砂岳・大走沢雪崩事故でした。

あれから4年が経過し、当時から比べれば少しばかりの経験も積みましたが、依然として秋の立山は少し恐いと感じています。もちろん自然もそうなのですが、どちらかというと行動する自分の方です。いわゆるヒューマンファクターというやつですね(秋山ガイドがわかりやすい記事を書いています)。

立山のケースで「雪崩学者が提唱したF.A.C.E.T.S」のうち、特によく当てはまると思うのは「Acceptance 見栄、虚栄」「Tracks / Scarcity 誰かの足跡」「Social Facilitation 他人の目」でしょうか。やっぱり人が多いと他人の目は気になるし、他の人が良いラインを描いてたら気になるし、SNSで素晴らしい景色やトラックを見せつけられたら刺激(良い意味でも悪い意味でも)されますよ、、、ね。あと、あえてこれに付け加えるなら「Mottainai お金かかってる」。

国見岳の斜面に描かれたボーダーの美しいシュプール


前置きが長くなりましたが、自分がヒューマンファクターのかたまりであることを認識しつつ、単独で入山しました。

初日は始発8:30のバスで出発したが、日曜日で天候不良ということもあり、人は少なめ。車も無料駐車場にとめられました。テント場は室堂平でターミナル至近であるため、トイレや水に困ることはありません。強風の中、急ぎテントを設営して「さあ、出かけよう」と外に出るも、これまで以上の荒れ模様。諦めて一人で飲んだくれようとしていたところ、たまたま隣のテントに知人がおり、お邪魔させて頂きました。久しぶりのエスパース宴会は心が和みました。

こちらは私の宿。夜中は雪に埋まりそうでした


翌朝5時発で予定通り雄山へ。浄土の斜面が気になるのでやや速足で進みます。一ノ越でアイゼンを履き、シートラで雄山まで約2時間でした。東面に風の影響を受けない良いパウダーが溜まっていて、行くしかない感じです。登り返せることを確認していざドロップ。短いが素晴らしい初滑りとなりました。

雄山山頂から雪面へ飛びこむ


そのままタンボ平に吸い込まれそうでしたが、諸々の事情で思い留まり、登り返しました。ここは思っていた以上に斜度があり、少し恐い感じでした。今回からソロ用に導入したエアバッグのトリガーは、いつでも引ける状態にしておきました。しかし、エアバッグがあるからもヒューマンファクターの1つにならないよう、気を付けないといけません。

登り返した後、大汝、折立と縦走する予定でしたが、尾根から見た南側の一ノ越に下りるラインが良さそうだったので、本日2本目を滑ります。ここも広くて快適。一ノ越へ戻り、室堂山荘まで移動。山荘の裏からもう1本短く滑ってまた登り返し。

国見岳から見た剱岳


帰りのことを考え、BCとターミナルに近い場所で4本目、国見岳で5本目をこなし、満足して下山しました。今シーズンも安全に配慮しながら、自分の納得できるような山行を重ねたいと思います。

大観峰から黒部平へ

当日の様子を動画にしましたので、良ければご覧ください。



2017年11月22日水曜日

Vol.99 マウント・サーダグラス北西壁

カナナスキスの名峰 マウント・サーダグラス

どーも。記念すべきブログ100回目の前座を務めます。山田トシです。
今回はロッキーでのアルパインクライミングの話を書きます。今年の春にマウントボール東壁での敗退を経験し、自分なりに反省点を考えていました。細かい部分は色々とあるのですが、ざっくり結論だけ言うと、ロッキーでのアルパインクライミング(日本的に言うと冬期登攀)は難しくかつ、自分の実力が足りていないだけということに気づきました。ロッキーに来てからスポーツ的なミックスクライミングに精を出しすぎていて、単にロッキーでのアルパインクライミングの経験が浅かったんですね。これまでにも何度かロッキーの山へチャレンジはしていましたが、実力が足らずにどれも敗退していました。そんな悪循環を脱するために、今年の秋はメンバーのボブに誘いをかけ、山に向かいました。その第一弾として選んだのが、今回の舞台であるマウント・サーダグラス北西壁(3406m)でした。

久々にキャンプ装備を担いで山奥へと進んで行く
駐車場から延々ラッセルを続けていくとマウント・サーダグラスが見えて来た

気合を入れていけばぎりぎり日帰りが可能な山ですが、今回は足慣らしそして、体力トレを兼ねているので重荷を背負い、壁の基部で1泊の予定で向かいました。例年よりも雪の量が多くずっとラッセルのためスピードが上がらないので、結果オーライでした。

翌朝のサーダグラス

朝日の出前に起きるが、辺りが真っ暗すぎて余裕の道迷い。手前の雪壁を登り詰め、稜線に出たところで間違えに気づく。。。500mくらいは登ったかな。(ただの体力トレっす。さすが、ロッキー山がデカすぎ。)ほぼテントサイトと同じ標高に戻り、再度本来の道を登り返すと、ようやく写真の景色が見えて来た。見えてからが遠いのが、ロッキーあるあるです。



無名の氷河を超えていく

前の写真の壁の下にある白い部分は氷河です。小さい氷河ながらも雪のせいでヒドゥンクレバスに足を取られたりしました。本当のアルパイン(氷河上)クライミングが身近にあるのは本当に幸せな環境ですね。



ようやく壁と対峙。


傾斜は寝ているが、久しぶりのアルパインクライミングに、体力的にはヘロヘロ。 ここから先は物語風な語り口でクライミングの臨場感を味わい下さい。


基本的には傾斜のある雪壁を同時登攀する。

大きい山に登るのにスピードは不可欠。多少のリスクを取ったとしてもスピードを優先した方が、安全な場合は多々ある。簡単なセクションほど、いかに時間を短縮できるかで、登攀の成否が決まる。


もうすぐ頂上。どこまでも続くロッキーの峰々

天気は悪くないが、しかしロッキーの山はやはり甘くない。標高が高いだけあって、この日の気象条件は本当に厳しかった。壁に入ってからずっと四方八方から雪が混じった風が吹き荒れ、呼吸もままならない。ロッキー特有の風「シュヌック」だ。ここでは天気がいい日こそ注意が必要。満点の星空の朝は放射冷却で凍えるほど寒くなり、暖かい時ほど時速50キロを超える強風が山の上で吹きつける。


頂上にてガッツポーズ

ボブの顔を見ればどれほど風が強かったかお分かり頂けるであろう。二人が思っていることは「景色はどうでもいい。早く下山したい。」。
下山時には風が強すぎるので、チリ雪崩がそこらじゅうで頻発し始めた。流石ロッキーどこまでも歓迎ムードだ。雪崩のサイズは小さいので、多分吹き飛ばされることはないと思う。が、登りよりは少し慎重にプロテクションを取りながらクライムダウンでドンドンと標高を落としていく。雪崩の追撃を避けつつ、氷河に切れ落ちた雪崩の通り道であるガリー地形を間一髪トラバースし終えると、無事に緩やかな氷河上に抜けることができたのであった。(完)。


下山時、雪煙を上げるマウント・バードウッド

何はともあれ無事に目的の山に登ることができた。久々の山の頂上に立てた充実感は、家に帰ってから沸々と湧いてきて、山を志している人なら誰もが味わったことのある感覚を久々に感じることができた。今回の山で私が(ボブも?)感じたことはアルパインクライミングは、山に行かなくてはできない。クライミングだけでは登れない。グレードでは測れない危険と困難を乗り越えて頂上に立つ行為。そんな当たり前のことを改めて学ぶことができた山行になったのでした。今季は出来る限りクライミング能力を維持しつつ、山へ通い、来るべき未踏のビックラインに向けて精進しようと思います。


2017年11月15日水曜日

Vol.98 農家の秋。

どうも、劔村です。富山からお伝えします。
前回投稿では秋を感じながら川下りをしていましたが、すでに秋も終わりに近づき冬の足音がそこまで聞こえています。
というかカナダ、富山県の立山からはヒャホーと軽快に滑走する声が聞こえてきています。


見習い百姓は、相変わらず忙しい秋の日々を過ごしています。
ブドウ農家での研修2年目の収穫時期も終わりブドウの木々は紅葉、落葉しています。今は冷たい秋雨の合間をぬって整枝剪定と言って枝や幹を整理する作業に追われています。
ワイナリーでもある研修先ではワイン仕込み、瓶詰めがあり11月初旬に今年醸した新酒が出荷されました。機会がありましたらお求め下さい。ホーライサンワイナリーです。




里山や近所の紅葉スポットへ紅葉狩りへ出かけると、赤や黄色に色づいた木々が目を楽しませてくれます。
穏やかな秋の過ごしやすい時期にこれからの準備をする必要がありますね。
私の場合はテレマークスキーとアルペンスキー、そしてクロスカントリースキーをチューンしたりワックス掛けしたり登高用シールの確認などなどしなければなりません。まずは今月末の立山初滑りに向けてテレマークにワックス掛けます。気象状況、技術的なことも重要ですが道具の点検も大切ですね、カヤックの道具の補修がまだ終わってないので雪が降る前には終わらせないと…



話が変わってこちらが私の来春からの職場です、これから整備してブドウ畑にします。まだ準備段階ですが計画的に進めていくことにします。
農業は自然環境に大きく関係しているので良い時も悪い時も大自然と喧嘩してはやっていけません、外で活動する遊びやスポーツの場合と通じるところがあり、そこに魅力を感じています。

私ごとですが狩猟の方でも動いています、まだ来年以降になりそうですが何かそちらの情報発信もできればと思います。

 これは農地を貸して下さる地主さんのリンゴ畑、きれいに管理されています。

秋の味覚を堪能して来たる冬を安全で楽しいものにしましょう。写真は名称多々ありますが香箱カニ、ベニズワイガニのメスです。
百姓見習い、秋の日々報告でした。

2017年11月10日金曜日

Vol.97 寝坊からの寝坊

10月末でカナダワーキングホリデーのVisaが切れ、またたび働けない人間になりました。貯まったお金が冬の終わりまで持つのか微妙に計算が合わない、、どうも、ボブです。

日本ではやっと秋らしい気候になってきた感じでしょうか?ここキャンモアは既に冬。例年より1ヶ月くらい早く冬入りした感じで、日中も-10℃前後で急な変化に今年は体の対応が追い付いておりませんが、先日さっそくトシとアイスクライミングに行って来ました。今回はそんなある日のアイスのお話です。

6時に駐車場で待ち合わせだったので、4時に起床し1時間半のドライブの後合流する予定が5時に起床して5時15分に出発。どう考えても30分は遅刻だと焦って向かうも、Googleの見積もりの半分の時間で到着し、同じく遅れて来たトシと同時くらいに到着。
この日のお目当ては"First Blood"

岩に囲まれた中にある氷が "First Blood

トポ通りの駐車場に着いたが、踏み跡の無い真暗な密林をかき分け向かうのは得策ではないので明るくなる7時まで仮眠するかということになった。妙な金縛りにあいつつ、トシが窓を叩く音で起きると7時40分!ガビーン。。あたりはすっかり明るくなり、17時半から仕事というタイムリミットを考えると目的としていた氷は時間的に厳しいという事になり、ゲレンデに移動しお茶を濁しに行くか~となったが、ちょっと移動し始めた時、道路から見えた氷が妙に魅力的に見えた。
てことで道路から見えたその氷"The Evil"を登りに行くことにした。


ガリー地形に垂れる細めの氷がその氷。。

明瞭な沢沿いを2時間ちょい歩き11時過ぎには到着。ギアを準備し、ジャンケンで勝ったトシから登り始めた。氷は予想以上に脆く、硬く、シーズンはじめと言う事もあり一瞬でパンプして辛そうだ。おまけにスピンドリフトで小さな雪崩が頻発し、あたりが雪煙で覆われ見えなくなることも。


 パンプとスピンドリフトに耐えるトシ

やがてロープが引かれ自分も登っていく。冷え切った体にパンプが重なり、一瞬で指先の感覚は無くなる。我慢して登っているも耐えきれずロープにぶら下がり両腕を上下に振る。しばらくすると指先に温かい血が流れ込み、感覚が蘇って行くと同時に指先に強烈な痛みが走る。こんな痛いScreaming Barfieは始めてだった。

残す氷はあと15m程。次は自分が登る番。傾斜の緩い簡単な氷だが一瞬でパンプし、諦めたくなるがなんとか登り切る。"The Evil"のガイドブックには右にボルトがあるとのことだったが見当たらなかった。氷が終わった後のガリーは雪壁になってて氷も無いし、立ち木も無い。ロックギアを持って来てたが両岸ともツルッとした岩で何も取れない。足元の雪を掘ると苔の生えた下細りのクラックが見つかったのでそこにナッツを決めてビレーする。ふぅ~っ

予想以上に時間がかかり当初降りる予定をしていた14時を大きく過ぎ、既に15時半になっていた。仕事は17時半から。。2回のラッペル後、膝まで積もった雪の斜面を無心で駆け下り、16時半には車に戻り、何とか最終出勤日の出勤時間に間に合い、無事に最終勤務を終える事が出来た。
次の日、夏のバム生活を終え借りた固定式の家に引越したばかりの部屋の片づけと使った道具のメンテ等をしつつ、何も無い休日を満喫していた。ふと携帯を見るとトシから着信が2件。来週のクライミングの話かなと思って電話するとまさかの話だった。
『さっきラファエル(カナダのクライマー)から連絡あったんだけど、今年はThe Evil凍って無かったらしい。だからあれはThe Evil じゃなくて例年は無い氷で、初登らしいよ。笑』
僕らはその氷を『Over slept(寝坊)』と名付けた。

そんな感じでシーズンイン。
今シーズンもセーフティーファーストで楽しんでいきましょう!

以上、ボブでした。

●Gripped Magazineにも掲載して頂きました。



2017年11月5日日曜日

Vol.79 English version Close call of a backcountry ski trip


This story was written by Kazuki Kaneiwa, at the end of the last winter as a recap of the season.

As a new dad, balancing time spent at home with family and away in the mountains would be one of the significantly important skills to master.  Especially if you are an avid skier, a little bit of patience during summer times lets you have more freedom to chase for great skiing experiences.

While keeping this as a basic strategy, I managed to make 24 skiing trips last season.

Anyhow, when I look back last season, I realized that the ratio of trips that had close calls was relatively higher. According to the Heinrich's Law  "In a workplace, for every accident that causes a major injury, there are 29 accidents that cause minor injuries and 300 accidents that cause no injuries" Since this number was calculated based on the incidences of injuries at a factory with the use of statistical analysis, we can't just easily apply the results to the mountain related accidents. However, I assume that causing multiple close calls and not addressing root causes would lead to major ones as well.


Therefore, in this blog, I would like to analyze my own close call experiences as an accident preventative strategy for future. I hope this info would help you get mentally ready for the safe and amazing snow season.





A view of Mt.Goryu from Toomi Mountain Ridge  


Getting lost at Toomi Ridge in winter

In here, I would like to clarify that being lost (getting lost) in this context as "not knowing where you are" Of course, there are no apparent paths in the snowy mountains. If there were no traces of others, your traces would become a path. Rather than following summer trails during winter time, it is more appropriate to find a path based on other factors like avalanche risks, a formation of snow cornice, to name a few.

What special about winter mountains is that you have more freedom to explore and at the same time your own judgements are more likely to affect results. This gives us surreal sharp sensations toward life and this is what makes all experience become special.





Heading to Mt Shiratake 
Toomi Ridge is very popular route during snow season so I won't mention in details. Basically, it is simpler ridge and as long as the weather permits, you won't be at lost....Well, at least that's my opinion about the route. Yet, once the weather changed, I went into one of the branches of the main ridge and then became a state of not knowing where I was.

2014 25th Jan, my partner and I went out for a backcountry skiing trip to Mt. Goryu. It was an overnight trip. The details include reaching at Nishitoomi area on Day 1 and ascending to Mt.Goryu then skiing down on Day 2.

Toomi Ridge consists of a route that connects multiple peaks like Mt. Kotoumi, Mt. Nakatoumi, Mt. Ootoumi, Mt. Nishitoomi to Mt.Shirotake. From there to Mt.Goryu it became the main ridge of Mt.Ushirotate

On Day1, we took a lift and left our camping equipment at Mt.Nishitoomi and heading up to Mt.Goryu. It was very icy near the peak so it took a while to come back to the base camp of Mt.Nishitoomi.



Snow cave in the next morning 

When we woke up the next day in a snow cave, half of the entrance was covered with new snow.
After removing some snow, we started getting ready for the day. However, since we've already reached the peak yesterday and what we had left to do today is just getting back, we took time to get ready and it was around 10am that we left the campsite.

 Based on the forecast, they said the weather started to pick up in the afternoon, but actually, it was an opposite case and from noon to evening, it was a blizzard. We didn't get any update of forecast while being in the mountains and we were solely planning our plans based on the info that we got right before heading into the mountains.

There was an option of skiing down Shiradakesawa,  because of the bad weather condition and not knowing much about the route we decided to take the same way back through Toomi Ridge.

With the combination of poor visibility and no trace being left from yesterday, we went off the right route and having climbed up through a steep route to be back to the correct one. On top of that, there was a small avalanche. These made us realize about our wrong perceptions toward the terrains that seemingly simple and popular routes can become very tricky once weather changes.



Ascending back up to the right route in a blizzard 

Also skiing down would be way faster than walking down so by the time when you realize that you are in a wrong spot, you have already descended quite a few elevation. Generally, as Toomi Ridge is a mellow terrain so you would notice your mistakes when you realized the change of the angle of the slopes. Yet by the time, the angle was too steep to going back up with ski on. So just walking back up with your winter boots took away so much energy and time.


After that, it seemed to be that we were back on a right track. Contrary to our momentary relief, we got lost again when we traversed Mt.Syoutoumi. Mt.Shyotoumi is a mellow peak and if you traverse on Northwest side, you can avoid change of elevation and leading to easy route with less elevation changes. Again, we realized that the terrain got steeper as we went, and to make the matters worse, the compass indicated that we were heading the right direction.

We assumed that poor visibility tricked our mind into thinking that we weren't the right route so we went on. When we compared the terrain to the map down below, the angles of slopes were obviously wrong. This confirmed that we were again being lost. Again... we went back up to the ridge.




Red X is the location we got lost 

We chose another route and skied down for about 200m yet this route was also so steep and we stopped and argued. I only remembered that I said that we were at definitely wrong spot and my partner still insisted on that still we were heading to the right direction. The argument didn't go anywhere.

Then finally I said "Okay, why don't we just go down here again, it's quite steep so naturally, the risk of avalanche would become higher, yet like you said the direction is right and theoretically we could get to Mt.Shira "

The idea was extremely dangerous and scary to look back. At the time, I was desperately wanting to get out of the situation and overconfident in my skills. Luckily, the visibility got a little better at the time and made us realize that we weren't definitely where we thought we were and decided to go back up again...
This final ascending was just absolute torture mentally and physically....After that, we finally found our way back.




The sign of a huge relief 

Lesson learned...

There are already some of my self-reflections written throughout this story and also I still believe there were mistakes that I am not aware of. As a conclusion, I would like to address two main lessons that I learned from this trip.

1,  Even obvious and simple ridge(terrain) in a good weather,the two factors of descending and poor visibility can make people easily at lost.

2, Psychological effects on poor decision-making processes

This is not a strategy for prevention of getting lost in the mountains, recently I made my own rule of not going above a tree line on a day with poor visibility(weather). This is because if there are no trees, it increases the risks of getting lost and if the purpose was skiing, without lights we can't quite enjoy skiing down.  At a lower elevation, the avalanche risk would be lower and still enjoy skiing in a bad weather. Also always carry GPS with me and check locations often.


My very first encounter with a wild ptarmigan 
From a psychological aspect, personality and age would influence on a decision making process. In general, I would assume the Normalcy Bias which "Ignore unfavorable information to themselves and underestimate the seriousness of the situation and believe that things are going to be fine" was present at the time. The thing is that even though this is a psychological effect, the physical exhaustion was also linked to a poor decision-making process.


Finally, this trip didn't end up with serious results and we made our way back just by ourselves safely. However, there were many big incidents that killed people's lives similar situations and our trip could have ended worse. What I wanted to say here was importance of analyzing the close calls to prevent people face any unwanted situation in the mountains.

Hope this story helped people gearing up for the winter, be aware of the risks and I hope each reader fully enjoy the beautiful mountains and experiences!! 

                                                                                Translated by Yumiko Mori

2017年10月31日火曜日

Vol96. 雪崩危険度判断の指標

少しの違いで雪崩は置きます
大切なのは”なんで?”と思うこと
 Vol96は秋山が担当します。
日本で3週間ほど過ごしてカナダに帰ってきて早速スキー場でのパトロール業務を再開していますが、結構雪も積もっており、今年もスキーシーズンが楽しみです。

さて、我々スキーヤー、スノーボーダーの最大の楽しみの一つは何でしょう?
それはもちろん、バッフバフの新雪をスプレーを顔に浴びながら滑ることです!!
これ本当に病みつきになります。

下の動画は、2016年1月に旭岳行った時のもの。この日も視界はゼロでしたが深かったです。こんなのを毎日滑れたらそりゃー幸せな人生でしょう。



ただ、この新雪を滑るのに技術や体力、装備がいるのはもちろんのこと、皆が一番気にかけるのは何でしょう。そう”雪崩”です。
どんな急斜面でも、新雪でも雪崩れることがないんであれば、本当に楽しいだけですが、残念ながら人生そんなに甘くない。雪崩れます。そして雪崩れた結果で一番重いものというと、あなたの命、です。

いくら楽しいことでも命を賭ける程ではありませんね。

ということで、滑りたい斜面が目の前にあった、じゃーここを滑りますか?という時にどのように判断すべきなのでしょうか?

答えは簡単。
リスクが少ない場合に滑ればいいのです!
なるほど、なるほどリスクね、リスク。。。リスクって何さ!

カナダの雪崩教育は世界一です。そのカナダで考えられ、我々が意思決定に使う概念モデル”Conceptual Model”と言うものがあるので、今日はそのコンセプチュアルモデルを元にリスクについてを考えていきましょう。

雪崩地形における意思決定は、カナダではLevel2というコースで1ヶ月ぐらいかけてならい、その後現場で磨いていくものですので、このBlogで全てを説明するのは不可能です。ただ、雪崩地形を滑るのはこんなに複雑だよ、っていうのを感じて頂ければ幸いです。
 Avalanche hazard +Vulnerability & Exposure=Avalanche Risk
(雪崩の危険)+(傷つきやすさ)&(露出)=(雪崩危険度)
まずは文言の整理をしましょう。
Hazard(危険)とRisk(危険)という言葉がでてきますが、辞書的には一緒(両方共、危険)ですよね。
でも実は細かく違くて

Avalanche Hazard - a potential source of harm、ポテンシャルソースには頻度、規模が含まれます、つまり大きな雪崩が起きる可能背が高い場合はHazardが高くなります。

Avalanche Risk – the combination of the likelihood of the occurrence of a harm and the severity of that harm、先程のHazardにSeverityを追加されています。
ということで、Riskはハザード+そのハザードに対して自分がどれだけ耐えれるか(生身と車の中の違いなど)とその地形からどれだけ離れているか(ハザードが高くても遠くにいれば安全)を加味してリスクが決まるわけです。

既にややこしくて半分以上の読者がページをそっと閉じたと思いますが、要は、Hazardが高くても、家にいればRiskが少ないということです。逆にHazardが低くても、裸で崖の上を歩いてればRiskは高いということです。

雪崩のリスク理解できましたね。
リスクは、ハザード+傷つきやすさと危険への露出度。
なるほどハザードね。ハザード。。。ハザードって何さ!

ハザードについては、一般の方は、カナダであればAvalanche Canadaが出す雪崩予報、日本であれば日本雪崩ネットワークが出す予報を使用するのが手っ取り早いです。ガイドをお願いしてる場合は、ガイドさんが独自にこれを判断している(筈)ですので、聞いてみましょう。

自分でハザードを割り出したいというマニアックな方は、下記を参考にして下さい。
自然の状況
1. 最近の雪崩(種類、大きさ、原因、数、分布等)
2. 雪の状況(分布、弱層、接合面、スラブの厚み、重み、雪温、使用頻度、伝播)
3. 天気(現在、過去、未来、降雪、風、気温、直射日光、湿度)
4. 地形(斜度、方位、形、植生、地面の種類、地形の大きさ、高度、地形の罠、氷河)
よく見る、雪を掘ってシャベルでトントンするやつは、この中の弱層の部分を見ているだけなので、ほーんの1要素でしか無いわけですので、トントンしたのでLet's Goは少し焦り過ぎなのがわかりますよね?
反応度
雪面がどの程度簡単に反応するかを知りましょう。
自然に雪崩れるのか、人が誘発するのか。爆弾ぐらいのショックでないと誘発しないのか、など。

分布
上記の雪の状況がどの程度の広さだ分布しているのか?
この谷だけ、この山全体、この山脈全体、北斜面だけ、北と東、などなどです。
頻度&大きさ
上記の情報を掴んだ上で、その斜面の上に乗っている雪がどの程度の頻度で、更にどの程度の大きさで起こるかを予想します。小さい雪崩しか起きないとわかっているのと、絶対助からない大きな雪崩とでは、対処が全然違いますよね?
自信
更に大切なのは、その予想にどの程度の自信があるのかも鑑みます。情報が少なくて自信がないのはもちろんアリです。自信がないことを知っていることが重要です。一番怖いのは根拠のない自信ですね。

上記の情報を元にハザードを割り出すわけです。ふーめんどくせー。
そして最後は前述の頻度(自分のいる場所で起きるのか否か)と起きた場合の自分の傷つきやすさを総合判断して、Riskを割り出すわけです

私はスキーガイドが職業ですが、例えばお客さんと滑る際に、このRiskと更にグループのアビリティを加味して、滑るか滑らないかを決定していきます。

グループのアビリティ
1. リスク許容度(個人山行とガイディングでは大きく異る)
2. 滑走技術(その斜面にいる時間が長いとリスクも増える)
3. 現在時刻(夕暮れが近いかなど)
4. 1日の行程、皆の疲れ具合

最終的なポイントは、雪崩れるか雪崩れないかではなくて雪崩れた結果(RISK)がどうなのか?というところです。例えば、絶対雪崩れるけど小さいのしか起きなくて、流された場所が平たいところであれば問題ないですよね? 逆に小さい雪崩でもその先が500mの崖であれば問題大ありです。

また、お客さんが雪崩を見たことのないニューカレドニアから来た人とクレイジー民族フランス人とではリスク許容度も違うので、ガイディングも変わってくるわけです。夕焼けが迫っている最後の1本と朝イチの1本でも選択は変わりますしね。

ということで、長々小難しい話をしましたが、ここで机上で理解したと言っても、所々の言葉を全てひっくり返す判断をするのが人間。つまりヒューマンファクターが最後に入るので、あー難しい。
ヒューマンファクターについては私の個人のブログに大作がありますので、そちらをどうぞ。雪崩におけるヒューマンファクターについて

ただ、声を大きくして言いたいのは、Riskを判断しないで山に入っている(何も考えていない)のは経験でもなんでもないですし、ヒューマンファクターでもなんでもないです。ただの盲目。雪山は危ないので、ちゃーんと勉強しましょう。その手間を簡単に省きたい方は、 ”ガイドを雇う”ことです。ただそのガイドさんも上記の思考プロセスを踏んでいる必要はあるわけです。ここで20年滑っているから地形を知っている、雪崩れたのを見たことが無い、というのは経験/知識とは言えないわけです。

さー今年の冬も安全に楽しみましょう!

2017年10月24日火曜日

Vol.95  秋の剱岳 チンネ左稜線

こんにちは。星野です。
北海道は各地で初雪が降り、いよいよ冬が近づいて来ました。そろそろスタッドレスタイヤに交換する時期です。タイヤ交換をすると、自分の中でようやく季節のスイッチが切り替わる気がします。そろそろ夏のクライミングは終わりですね。今年はどんな冬になるのでしょうか?楽しみです!

今回はリンクアップメンバーの剣村君の地元、富山県の剱岳。飛騨山脈の北部、立山連峰にある標高2,999mの山で、山岳信仰の対象として有名な山ですが、日本では数少ない氷河が現存する山でもあります。さらに麓の立山駅には国立の登山研修所もあり、日本のアルピニズムの中心地でもあります。

僕は毎年秋に、本州のバリエーションルートを1つ登りに行きたいと思っていて、今年は剱岳のチンネ左稜線に行ってきました。パートナーはリンクアップ名誉顧問のK玉さんと、その友達のK村さん。群馬のKKコンビです!チンネとはドイツ語で「切り立った尖塔状の岩峰」。その名の通り、シュッと尖った岩峰が美しい良いルートでした!

 
1日目はアプローチ。室堂から出発し、別山乗越を越え、剱沢へと下っていきます。9月でも大量に残る雪渓、氷河がある意味が解る気がします。


最後に長次郎谷を登って行けば、この辺を登るためのベース地になる熊の岩です。立山では「谷」を「タニ」と読まずに「タン」と読むそうです。なのでこの谷は「チョウジロウタン」と読みます。「谷君」も、立山に来ると「タン君」になる訳です!

そしてここが、熊の岩のテン場。雪渓と岩に囲まれて、何だかBugabooのApplebeeを思い出しました!日本にも良い場所が沢山あるなぁ~って思いました。

2日目。早朝からヘッドランプでスタート。少し歩くと谷に日が差し込んできました。

今日の先行パーティーは北大の山岳部の3人組!話していると、北海道でも会った事があり、何だかテンション上がりますね!各地からみんなが登りに来るって事は、それだけ良いルートって事です。クライマーの狭い世界、僕は好きです。







ルートは高度感といい、露出感といい、とても素晴らしく、このルート3回目のK玉さんも満足そうな顔!天気も良かったですからね!



本当に最後まで天気も良く、最高の秋のクライミングを満喫出来ました~!

時間もあったので、ちょっと足を延ばして剱岳の頂上へ。やっぱりゴールは頂上でしょ!

入山前には、剣村君宅にもお邪魔させてもらって、元気で頑張ってる話も聞けました。最近、狩猟の免許を取得したらしく、近い未来、剣村君の狩猟の記事を読むことが出来るかもしれませんね!?

今回の1枚です。
熊の岩でApplebeeを思い出したので、Applebeeにします。ここは氷河と岩に囲まれた最高のテン場です。ベストシーズンは7月、8月。世界中からクライマーが集まるテン場ですよ!